新唐人国際ピアノコンクール ピアノ界巨匠も称賛 参加者「演奏は光栄なこと」

2022/11/13 更新: 2022/11/14

第6回新唐人国際ピアノコンクールが10月29日から11月2日に、米ニューヨークのカウフマン・ミュージック・センター内のマーキン・コンサート・ホールで開催され、世界各国のピアニストが演奏を披露しました。委嘱作品「聖なる旅」の編曲者で、神韻芸術団の作曲家兼ピアニストである琴媛さんとの交流会も開かれ、演奏家たちの曲目への理解を深める機会となりました。

ピアノ界の巨匠と呼ばれる、モスクワ音楽院教授ミハイル・ヴォスクレセンスキー氏は、伝統的価値の回帰を重んじる新唐人のコンクールについて「クラシック音楽の発展に良い影響をもたらすでしょう」と高く評価しました。同氏は旭日重光章や受章者でもあります。

コンクールの映像は公式ホームページからご覧いただけます:
2022第6回新唐人国際ピアノコンクール オンライン配信

ピアノ演奏するTrinity Goffさん (Samira Bouaou/The Epoch Times)

新唐人国際ピアノコンクールは、新唐人(NTD)テレビが主催する国際的な文化芸術イベントの一つです。その趣旨は、純粋な真、純粋な善、純粋な美を有する正統派芸術を推進し、バロック、古典派、ロマン派時代のピアノ作品の傑作を蘇らせることにあります。

2日の授賞式の前にはフューチャー・スターズ・コンサートが開催され、今年のファイナリスト6人、2014年度の金賞受賞者のティムール・ムスタキモフさん、ミハイル・ヴォスクレセンスキー教授、そしてロシアのコンサートピアニストであるヴァシリー・プリマコフさんが出演しました。

新唐人国際ピアノコンクールは光栄にも、神韻芸術団の芸術監督であるD.F.氏が作曲した楽曲をピアノ用にアレンジし、セミファイナルの委嘱作品としました。委嘱作品「聖なる旅」は神韻音楽の特徴を受け継ぎ、東洋と西洋のクラシック音楽の真髄を完璧に融合させています。

神韻芸術団の作曲家であり、第6回新唐人国際ピアノコンクールの委嘱作品編曲者である琴媛さんは、大紀元のインタビューを受け、編曲の過程での心の旅とこの作品の特徴について読者に語った。(取材協力者提供)

編曲を担当した神韻の作曲家・琴媛さんは、創作する過程において多くのことを学んだと話しました。「創作の過程において、旋律と和声の構造の二つを頭に入れておけば、暗譜する過程でも演奏の過程でも、この曲そのものから多くのものを得ることができ、多くのことを体感することができるでしょう」。そして「この曲は神より賜ったものであり、私が神に捧げるものです」と語りました。

コンクール会場でピアニストの演奏を聞いた琴媛さんは、幾たびとなく感動の涙を流しました。「委嘱作品を弾いていただいたピアニストに感謝しています」と琴媛さん。「朝から、世界各地に旅行に連れて行っていただいた気分です。それぞれの演奏に特色があり、神秘的で、収穫の多い一日でした」

「聖なる旅」は、神韻芸術団の芸術監督であるD.F.氏が創作した歌曲「塵埃を掃く」を編曲したものだと琴媛さんは紹介しました。歌詞は次の通りです。

世人多是神轉人骸,一批一批為法來
輪迴輾轉忘了來時願,名利情中被迷埋
現代觀念行為走懸崖,無神論進化論在魔道上徘徊
創世主來救三才,千萬年的等待沒白挨
明白就把真相找,是創世主叫我掃去迷住你的塵埃,叫我掃去迷住你的塵埃

 

邦訳:

世人の多くは神が転生し 一団一団、法のために来た
輪廻転生し、来た時の願を忘れ 名利情の中、迷いに埋もれた
現代観念と行為で、崖っぷちへ歩み 無神論と進化論で、魔道を徘徊している
創世主は三才を救いに来ている 千万年の待ち望みは、無駄ではない
はっきりしたならば、真相を探そう あなたを迷わす塵埃を掃かせるのは、創世主である

イタリア出身のカロリーナ・ダニスさんは「聖なる旅」を演奏する際、「神聖な体験をすることができました」と語りました。

「この曲の神聖さをどこか感じるのです。練習するときも清らな感覚になり、ピアニストではなく、啓蒙を受けた音楽芸術家のようでした」とダニスさん。「私は他人と競っているのではなく、本当の音楽家であるように思えました。本当に印象深いコンクールでした」

銅賞を受賞したロシア出身のエヴァンゲリヤ・デリゾナス・ククアさんは、美しい委嘱作品を弾くことができる喜びをかみしめつつ、「聖なる旅」は一人の英雄の旅路を表しているとの考えを示しました。

「英雄は最後に自由の地にやってきました。この部分はベートーヴェンのソナタによく似ています。そして第二部は歓楽と自由に関するものだと思います。全体的に言えば、これは自由に関する楽曲だと思います。この場で演奏できてとても光栄に思います」

琴媛さんは、委嘱作品の発表から本番までの練習期間が45日しかないことや、欧米文化にはなじみが薄い中国風の旋律が含まれていることを挙げ、ピアニストらの努力を労った。そして、セミファイナルに進めなかった参加者にも委嘱作品の練習の成果を披露する場を設けました。

ピアニストのヒューゴ・アルカサルさん(スペイン出身)とアナヒタ・パスダルさん(オーストリア出身)は壇上に上がり、「聖なる旅」を合奏しました。アルカサルさんは取材に対し、コンクール会場で好きな曲目を演奏することができ、今回のアメリカ遠征を円満に終えることができたと話しました。

コンクール金賞の受賞者で、ウクライナ国立交響楽団のソリストであるアントニー・バリシェフスキーさん(Samira Bouaou/The Epoch Times)

コンクール金賞の受賞者で、ウクライナ国立交響楽団のソリストであるアントニー・バリシェフスキーさんは「ピアノの演奏を大いに楽しむことができました。ピアニストとしてよいピアノを弾くことができるのは最大の喜びです」と述べました。

ヴォスクレセンスキー教授はウクライナ出身のバリシェフスキーさんを称賛しました。「とても素晴らしいピアニストだ。現代社会では若者はペースが速く、技巧にこだわりがち。音楽のより深い部分に思いを巡らせ、その内包するものを理解してほしい」。

優秀賞受賞者アルス・マスラングサンさんの姉妹であるパニーニャさんは取材に対し「希望の新星のようなピアニストたちの演奏を鑑賞できたことはとてもよい経験となりました。エネルギーと彼らの能力がステージ上から降り注ぐのが感じられました。本当に素晴らしい時間でした」。

受賞者リスト

金賞:Antonii Baryshevskyi(ウクライナ)

銀賞:Jiusi Zhang(中国)

銅賞:Evangeliya Delizonas-Khukhua(ロシア)

委嘱作品最優秀演奏賞:Jiusi Zhang(中国)

優秀賞:

Aruth Masrangsan(タイ)
Yung-Yi Chen(台湾)
Trinity Goff(米国)

佳作賞:

Aron Alakmeh (スイス)
Boris Krivoshein (ロシア)
Carolina Danise (イタリア)
Ilya Ramlav (ロシア)
Maria Narodytska (ウクライナ)
Tiago Rosario (ポルトガル)
Xizhu Liang (中国)

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