[国連 6日 ロイター] – 国連安全保障理事会北朝鮮制裁委員会の専門家パネルによる最新の報告書によると、北朝鮮が2022年にサイバー攻撃で盗んだ暗号資産(仮想通貨)の価値は過去最高を更新した。ロイターが6日に未公表の報告書を閲覧した。
3日に制裁委に提出された報告書によると、北朝鮮は「一段と高度なサイバー技術を駆使してサイバー金融関連のデジタルネットワークにアクセスしたほか、兵器開発などに潜在的価値がある情報を盗んだ」という。外国の航空・防衛企業のネットワークも標的になったとした。
韓国は22年に北朝鮮関連のハッカーが6億3000万ドル相当の暗号資産を盗んだと試算。あるサイバーセキュリティー企業はサイバー犯罪によって北朝鮮に10億ドル超に相当する暗号資産がもたらされたと推計した。
報告書は「ここ数カ月の暗号資産の米ドル建て価格の変動がこれらの推計値に影響を与えているとみられるが、どちらも22年が北朝鮮にとって暗号資産窃盗の記録的な年だったことを示している」とした。
大半のサイバー攻撃は、北朝鮮の情報機関、偵察総局の管理下にあるラザルスなどのグループが実施。
これらのグループはマルウエアを仕込み、個人情報を抜き取るフィッシングを含むさまざまな攻撃を実施。最初は交流サイト(SNS)「リンクトイン」で個人と接触し、信頼関係が確立されると対話アプリの「ワッツアップ」を通じて不正メッセージを送りつけたとした。
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