22日、神韻2024日本巡回公演は、愛知県の名古屋国際会議場センチュリーホールで初演を迎えた。ニューヨークを拠点とする神韻芸術団は、中国で失われた伝統文化の復興を掲げ、世界各国の劇場で毎年一新した演目を披露している。この日の名古屋公演は、今シーズンの世界初演となった。
世界最高峰の中国古典舞踊を届ける夢の舞台に、満場となった劇場から賞賛の声が届いた。
「心に染み入る、とても心地よい」歯科医師夫妻が感嘆
この日、神韻公演を鑑賞した歯科医師の秋山大衛さんと一枝さん夫妻は、生で見る舞踊のクオリティの高さに驚いたと口を揃えた。
「初めて見ましたが、皆さんの身体能力がすごい高くて、色彩もすごい綺麗で、とても素晴らしいです。感動しました。訓練されているのがすごく伝わってきます」と大衛さんは語った。
一枝さんは、幕が開けた瞬間から「心に染み入るような感じ」がしたという。「目で感動させられて、 あとはもう体に入っていくような感じで、とても良い心地でした」
海外で一流の舞台公演に足を運ぶほどの舞踊好きだという一枝さん。1人の主役級ダンサーが公演を引っ張るのではなく、舞台上の全員が揃った動きで主役級の演技を披露する神韻アーティストの技術力に「身が震えた」と語った。
大衛さんは、作り込まれた演出が気に入ったという。孫悟空が舞台上とデジタル背景幕を行き来しながら飛び回り、妖怪を退治する西遊記の演目が印象に残ったそうだ。「映像と演技のタイミングがぴったり。日本でよく知られているストーリーだったので、楽しく見れました」
神韻が特許を有するデジタル背景幕は、舞台上の舞踊劇と一体となり、鮮やかな色彩で物語を紡ぐ。公演における大きな見所の1つだ。
大衛さんは最後に、「中国の舞踊は普段そんなに接することがないですが、 本当に素晴らしいの一言に尽きるので、 皆さんにこの良さを知っていただけたらいいなと思います」と呼びかけた。
「やっぱり、本物は素晴らしい」 大学教授が生演奏に感激
同日、大学で経営学を教える二神律子さんが公演を鑑賞した。「初めて見たんですけど、 とても良かったです。 値段が高いと思っていたんですけど、 劇場を出て出口の階段を上がりながら、安かったと思いました」と、期待以上の公演内容だったようだ。
仕事の関係で音楽に造詣が深いという二神さんは、オーケストラによる生演奏に感激したという。「素晴らしかったです。西洋のオーケストラと中国の楽器を混ぜて、 よくあんな風にアンサンブルできたなと思って、 本当に感心しました」
バレエをやっている人に神韻公演をお勧めしたいと語る二神さん。最後に、「やっぱり、本物は素晴らしい」 と締めくくった。
叙勲受章者の中華料理人「中国人は平和と自由欲している」
この日、中華料理人で飲食店経営者の福井信夫さんが公演を鑑賞した。福井さんは社会奉仕団体ライオンズクラブの終身会員で、技能検定の功労にて日本の勲章の1つである瑞宝単光章を受賞している。
「素晴らしかった。現在の中国(の体制)を批判しているようなものを感じました 。今、本土から離れている中国の方たちの思いじゃないですか」と語り、国外から失われた祖国の伝統を復興する神韻の取り組みに共感した。
なかでも、閉店の危機に直面したレストランの店員たちが、土壇場の団結力で難局を乗り越えるコミカルな演目が気に入ったという。「実際にあんな状態で働いてたんだな。そんな思いがありますよね」と自らの体験を重ねて楽しんでいた。
東京の有名店「四川飯店」で修行を積んだ福井さんは、まだ日本で四川料理が知られていなかった70年代から、本場の中国料理の味を伝えてきた。近年は、日本中国料理協会で後進の育成に力を注いでいるという。
「仕事柄、コロナ前は年に2回ぐらい中国に行ったんですけど、文化大革命で古き良き文化が全部破壊されて、そういうのを目の当たりにしてきましたからね。 そういう観点で見ていると、昔の中国はもっと良かったのかな。そんな感じがありますよね」
公演全体を通して、心の中から出てくる美しさやポジティブなものを感じたという。「本土から離れている方々は、やっぱり自由と平和を欲しているのでしょう」
神韻公演には現代劇の演目もあり、伝統文化や道徳が破壊された現代中国における信仰者の受難が描かれる。福井さんは、苦難が報われる場面から「非常に希望を感じた」と語った。「今の中国本土から離れた人たちも、国内の人たちも、同じ思いだと思いますね」と想いを寄せた。
ニューヨークを拠点とする神韻芸術団は現在、8つの同規模の芸術団を抱え世界中で巡回公演を行なっている。神韻2024日本公演は名古屋会場を皮切りに、2023年12月22日から2024年2月16日にかけて、全国12会場で42公演を挙行する。
公演のチケットはチケットセンター(0120-91-8487、午前10時〜午後6時)のほか、公式ホームページから購入することができる。チケットぴあや楽天チケット等、大手チケット予約サービスでも取り扱いがある。
大紀元は神韻芸術団の後援として、2006年の芸術団創設以来、観客の声を伝えています。
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