最近公開されたカナダ空軍の機密扱いだった文書によると、中国のスパイ気球が米国上空を通過したとの報道が流れる前の昨年1月、カナダの民間航空機2機がスパイ気球を目撃していたことが分かった。
機密解除された文書2件は、「重要な目撃情報」に関する報告書および1月31日のカナダ空軍による記録文書で、カナダのジャーナリストであるライアン・ステイシー氏が情報公開請求によって入手し、CTVニュースが報じた。
カナダの民間航空機2機が、ブリティッシュ・コロンビア州南東部上空を飛行中に偶然中国のスパイ気球を目撃。30分間隔でカナダ空軍に目撃情報を無線で報告していたという。
「重要な目撃情報」に関する報告書には、スパイ気球について「物体(風船)の底部から別の物体がぶら下がっている」「4~6の皿のようなもの(アンテナ)がついている」などと記されている。
また、航空機を操縦していたパイロットの話として「構造物が取り付けられた気球が高度4千フィート以上を飛行している様子を目撃した」と書かれている。
また、1月31日のカナダ空軍による記録文書によると、カナダ空軍の軍機がスパイ気球をレーダー追跡したが、探知できたのは気球だけだったという。
気球の飛行経路を分析した専門家らは、当時中国のスパイ気球は大陸間弾道ミサイル(ICBM)が配置されている米空軍基地3か所を飛行していたと指摘している。
スパイ気球をめぐっては、日本や台湾など様々な国・地域を飛行していたことが報告されている。
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