今月12日、山東省青島市にある大学「黄海学院」の男子寮で火災が発生した。この火災について、中国メディア「新京報」が現地当局の公式発表を引用して報じたところによると、「火災は配電盤からの出火によるもので、同日13時19分には鎮火した」という。
中国のSNSには、火災発生時の様子を捉えた動画が拡散されており、そのなかには煙が上がるなか、学生たちが学生寮の2階の窓から脱出して、窓の外にある小さな「立ち台」に降り立って避難する様子が映されている。また、別の動画には、消防隊員が煙が立ち込める2階の室内へ救助用のはしごを載せている様子もあった。
この火災をめぐっては、生徒が避難中に遭遇した同大学の「学生会」による妨害行為、および火災後に「学校側」がとった謎の行動に関する同校学生による告発も注目を集めている。
なんと、火災発生後、学校側は「今日は消防訓練を行った」と主張する通知を学生向けに送信している。さらに、「火災前日(11日)に避難訓練を行った」とする通知(後に削除された)と出していたことが分かった。
火災後の学校側の「謎の行動」について、「ホンモノの火災を訓練と嘘ついた」と一部学生から非難の声が上がっている。
また、中国メディアの取材に対して、学校側は「火災発生時、避難経路は確保されていた」と主張しているが、この点に関しても、「火災時、学生会(組合)が寮のドアを塞いだり、鍵をかけたりして学生の脱出を妨げた」と訴える同学生が反発している。
(火災発生時の様子)
社会道徳の低下がはなはだしい共産党統治下の中国で、共産党が拡散させてきた「闘争哲学」や拝金主義が唾棄されるとともに、「仁 ・ 義 ・ 礼 ・ 智 ・ 信」などの美徳の文化が回帰しモラルが向上する日ははたしていつ来るのだろうか。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。