ブリンケン米国務長官の中国訪問の中、アメリカ、イギリス、ドイツは中国共産党に所属するスパイを相次いで逮捕した。現在、国際安全保障に新たな焦点が当てられている。
この一連の逮捕は、中国の地政学的野心に対するグローバルな対抗措置の象徴であり、自由世界の結束を強化している。
4月25日にアメリカ司法省は44歳の中国人、李安森(アンソン・リー)と64歳の陳林(リン・チェン)を「米国技術の不正輸出を企てる陰謀」に関連して4つの罪で起訴した。陳林は24日にシカゴで逮捕され、李安森は中国に滞在している。
起訴書によると、この2人は2015年から2018年にかけて、アメリカ商務省から2014年8月に制裁リストに追加された中国の企業の成都嘉石科技有限公司(以下、成都嘉石)の代わりに、江蘇省の漢唐国際会社を装ってカリフォルニアの企業から半導体切断機を購入しようと試みていた。有罪が確定すれば、彼らは最高20年の刑と100万ドルの罰金が科されることになる。
一方、イギリスでは4月26日に29歳の元議会研究員クリストファー・キャッシュと32歳のクリストファー・ベリーがロンドンのウェストミンスター地裁に出廷した。
彼らは中国共産党に有利な情報を提供し、英国の公務機密法に違反するスパイ行為を行ったとして告発されている。キャッシュは昨年3月に逮捕され、保守党の著名な議員の研究員として活動していたが、中国共産党に情報を渡していたことが明らかになっている。
また、ドイツでは警察が2日間にわたり中国共産党のスパイと疑われる4人を逮捕した。
4月23日に逮捕されたのは43歳の中国系ドイツ人郭建で、極右政党「選択党」の主要候補者のスタッフを務め、中国共産党に欧州議会の秘密情報を提供していたとされている。
他の3人は22日に逮捕され、中国軍への技術支援を行っていたとの容疑がかけられている。
時事評論家の李林一氏は「中国共産党はロシアとウクライナ間の紛争を通じてロシアを支持し、ヨーロッパの安定に脅威をもたらしている。中国共産党に対する圧力は今後も増すであろう」と指摘した。
一方、もう一人の時事評論家、秦鵬氏は「ヨーロッパが中国共産党に対して積極的に反撃を開始したことは明らかであり、自由世界が中国共産党の世界的な脅威に対抗していることは明白だ」と述べている。
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