カナダ政府は最近、豪州の企業が所有するカナダ北西の鉱山の買収を行い、中国によるカナダのレアアース資源の獲得を阻止した。
6月17日、豪州のVital Metals社がカナダのニコラコ地域で採掘されたレアアースの在庫を300万カナダドル(約3億4845万円)でサスカチュワン研究委員会への売却を公表した。
この取引はカナダ自然資源省の後押しを受けて実現し、カナダのレアアースが中国企業の手に渡ることを避けるためのものだった。
取引金額は、Vital Metals社が以前中国の盛和社(盛和資源控股股份有限公司)と結んだ契約金額を超えている。
昨年の12月にVital Metals社がニコラコのレアアース鉱山を中国の盛和社に売却しようとしたとき、政府、識者などからは非難されていた。
ニコラコプロジェクトはカナダで唯一のレアアース鉱山の開発プロジェクトであり、カナダ政府はこの地域を国の発展と鉱業目標に不可欠な戦略的資源として認識し、重視している。
さらに、このプロジェクトは中国が支配する鉱産市場に対する代替案としても期待されている。
国の安全保障を考慮し、2022年からカナダ政府は中鉱(香港)稀有金属資源有限公司、承澤(香港)リチウム産業国際有限公司、蔵格鉱業投資(成都)有限公司の3社にカナダの鉱物資源への投資を撤退するよう命じた。
そして2023年5月、カナダと米国は協力してフォーチュン・ミネラルズ(Fortune Minerals Ltd.)とロミコ・メタルズ(Lomiko Metals Inc.)に投資し、ビスマス、コバルト、グラファイトなどの重要な資源の安定供給を確保するための体制を築いた。
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