中国・上海で27年にわたって営業してきた日本の百貨店「伊勢丹」は6月30日をもって閉店した。
閉店の理由については公式には「店舗の契約満了」とされているが、過去数年は赤字が続いていたことで、苦しい経営が背景にあったと思われる。
最終日には閉店を惜しむ大勢の客が来店し、別れを惜しんだ。
(上海・伊勢丹「閉店の日」の様子、2024年6月30日)
近年、景気低迷の中国では百貨店の閉店が相次いでいる。太平洋百貨、永旺、百盛、解百、大洋百貨、新世界百貨など、かつて中国で人気だった百貨店は相次いで閉店し、中国市場から撤退した。
中国小売業界の動向を研究する「聯商網零售研究中心」の統計によると、昨年だけでも中国では有名百貨店21社が閉店を発表している。
高級路線を行く日本の伊勢丹はピーク時には中国で5店舗を展開していたが、2022年に成都店、今年4月には天津にある2店舗、6月末の上海店の閉店の後、いまでは天津市内の1店舗のみが残されている。
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