サッカー日本代表は5日、埼玉スタジアムで中国代表とのサッカー・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選C組の初戦を戦い、7-0で大勝した。
日本は前半10分過ぎに遠藤選手が先制ゴール、さらに前半ロスタイムに三笘選手が追加点を挙げた。2-0で突入した後半もゴールラッシュとなった。
中国は「後半になると、中国チームは完全に崩壊、選手たちはただ形だけの守りをし、戦う気持ちは皆無、ついには自暴自棄に近い態度をとるようになった。まさしくゲーム精神に対する最大の冒涜だ」などと、酷評するファンも多い。
いずれにしても、両チームは試合史上、日本にとって「最高」、中国にとって「最悪」の成績となった。
プライドまで地に叩きつけられたかのような悲惨過ぎるこの試合結果をめぐり、中国側のファンの反応は凄まじく、ネット上では日本に大敗した中国チームに対するバッシングの嵐が巻き起こった。
また、試合現場の埼玉スタジアムで撮影されたサッカーファンによる「爆弾発言」の動画が、華人圏で拡散されて物議を醸した。
動画の中に、グラウンドをバックにして、中国サッカー協会(CFA)のロゴ入りの赤いユニフォームを着た中国人と思われる男性が、中国語で「負けるのは怖いことではない、怖いのは闘志がないことだ」「サッカーで勝てないなら、なぜ人を蹴らないのか」「多くのヨーロッパ選手はケガすることを恐れているんだ」と悔し気に語っていた。
要するに、「サッカーで勝てなくても、転んでもただでは起きるな、相手をケガさせるくらいの勢いがないのか!」と言っているようにも聞こえる。となると、相手とはだれか?
男性は始終「日本」を口にしていない。しかし、この動画は中国・日本戦の後に拡散されたもので、自分が応援している中国チームに「闘志がなかった」試合と言えば、やはり7-0で大敗した日本戦だ。
コメント欄を見ても、やはり、男性の指し示す相手チームは「日本」を示している。
華人圏で拡散されているこの爆弾発言の動画をめぐっては、「中国共産党(中共)の教育下の哀れな産物」「相手チームの選手をケガさせようとするなんて、最低!」「道徳低下の中国人があまりに多い」といった非難の声や嘆きが広がっている。
この「爆弾発言」について、時事評論家の李沐陽氏は次のように指摘する。
「この若者の行動は馬鹿げている、けれども彼を見ていると、こちらまで悲しくなる。彼の言葉のなかには、なぜ積極的に攻撃を仕掛けないのかという中国チームに対する要望が込められている。こちらがもっと攻撃的になれば、怪我を恐れて日本側が尻込みするかもしれない、という作戦だ。しかし、サッカーで勝てないなら人を蹴れというのは非常に不道徳な傷害行為に当たる」
「中共の長きにわたる反日教育の下で育った(あの男性のような)小粉紅(熱狂的な愛国者)たちは、日本相手のこの試合だけは負けたくないと考えていた。実際、サッカーに関係なく、どんな事でも日本が絡めば何としても中国は勝ちたいのだ。この種の反日感情は中国人の間でとても強烈だ。『靖国放尿男』は決して孤立した事件などではない、日本政府はこの点に関してはっきりとした認識を持つべきだ」
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