「ある日、自宅の監視カメラから見知らぬ男の声がした……」
今月11日、中国河北省に住む女性は自身の身に起きた「恐怖経験」についてSNSでシェアした。
女性は自宅にいる子供の動きを監視できるよう、寝室に「中国のアップル」と称される「シャオミ(小米、Xiaomi)」の監視カメラを設置していた。この女性は、「シャオミ」の忠実なファンだったという。
いきなり知らない男からの「声かけ」
「ちょっと調整してくれないか」
いきなりカメラから飛び出してきた男の声に女性はあっけにとられながらも、「どうした? どこから声がしているんだ?」とすぐさま聞き返した。すると、カメラの向こうから再度、先ほどの男の声で「これでいい!」との返事が返ってきたという。
女性は当初、「夫の声なのかな」と考えていた。しかし、後々になって、「やはり夫の声ではなかった」ことが判明し、恐怖に震え上がった。
女性によると、使用しているシャオミ監視カメラは「小米智能攝像機2雲台版」と呼ばれるモデルである。
「シャオミ」の公式サイトによると、このモデルの販売価格は167元(約3300円)だ。製品紹介によれば、この型の監視カメラの角度は水平方向に360度、垂直方向に106度回転させることができ、AIによる顔認識や泣き声検出などの機能を備え持つ。同製品を設置後、携帯で自宅の様子を随時確認でき、家の中の人と同じ設備通じて会話することもできるという。
女性の「恐怖体験」はSNSで炎上し、「怖すぎる」「プライバシーも何もないな」といった不安の声が広がり、シャオミの監視カメラの安全性を懸念する声やプライバシー保護の問題に疑問視する声が上がった。
世論の注目により、中国メディアもシャオミ側の公式回答を伝える記事を取り上げている。
シャオミによれば、「顧客(SNSに投稿した女性)が提供したログイン時刻に訪問記録は確認できなかった。問題の設備を取り寄せて検査したところ、デバイスの状態は正常だ」という。
また、「シャオミ側は、顧客のカメラ映像を見ることはできないが、顧客のアカウント情報が洩れて、他人がそれ使ってログインすればその映像を見れる」という。
「被害」を受けた女性は14日、SNSを更新して「以前動画を投稿したのはシャオミを故意におとしめようとしてやったわけではなく、ただ単に監視カメラにプライバシー漏洩の可能性があることを共有したかっただけ」と説明したうえで、「このようなリスクは多くのカメラにも存在しうるため、監視カメラの電源を24時間付けっぱなしにする必要はなく、使用時に注意が必要だ」と呼び掛けた。
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