今月18日、「自作の店員募集公告を店先のガラスに貼ったら罰金を告げられた」と涙ながらに訴える女性の自撮り動画が、中国SNSで拡散され物議を醸した。
この女性は「産後ママのための食事提供」を行う店を経営しており、人手が足りなくなって店員募集の公告をA4サイズの紙に印刷して店先のガラスに貼り付けたという。
しかし、公告を貼り出してしばらくすると、女性の携帯に罰金を求める電話がかかってきた。罰金を求めたのは現地の「城管」で、「罰金払わないなら携帯電話を止めてやる」などと脅されたという。
中国メディアによると、「事件」が起きたのは内モンゴル自治区興安(ヒンガン)盟烏蘭浩特(ウランホト)市の天驕街道(通り)だ。
この件について、現地の「城管当局」は、「いかなる機構(企業)や個人も、都市の建物、施設、樹木に文字を書いたり、彫刻したりしてはならないと法律で定められている」とし、「わが市では統一された張り紙を用意しているので、ニーズある市民は近くの印刷店へ行って印刷すればよい(もちろん有料)」と回答した。
関連ニュースをうけ、「何にでも罰金、罰金でどんだけ金欠なのだ!」「強盗と同じ」といった非難が殺到しており、なかには、「このような状況は内モンゴルに限ったことではなく、自分の地元も同じだ」と明かす声も寄せられている。
(「自作の店員募集公告を店先のガラスに貼ったら罰金を告げられた」と涙ながらに訴える女性経営者、2024年9月、中国内モンゴル)
なお、文中に登場する「城管(都市管理役人)」とは、中国に存在する公的な組織で、無許可の路上販売などの取り締まりを、主な任務としている。
しかしその実態はというと、町のゴロツキを雇って制服を着せたような連中で、非常に威圧的な態度で暴力そのものである。
さらには職務にかこつけて、庶民の商売物をごっそり奪い取っていく強盗まがいのことも平気でする。公務員というより、公権力を笠に着た暴力団と表現したほうがしっくりくる。その横暴なふるまいから、市民の反感や恨みを買うことも多い。
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