2025年2月12日、沖縄県・尖閣諸島周辺の日本領海に中国海警局の船舶4隻が一時侵入する事案が発生した。第11管区海上保安本部の発表によると、侵入は午前10時頃から始まり、正午頃までに全船が領海外に退出した。
海上保安本部の報告では、4隻の中国海警局船舶が尖閣諸島の南小島と大正島の沖合にある日本の領海に相次いで侵入した。船舶は約1時間半から2時間にわたって領海内を航行した後、正午頃までに全て領海外の接続水域に出たという。
関係者の情報によると、侵入した4隻全てに大型の76ミリ砲とみられる装備が確認されたとのことだ。
林芳正官房長官は12日の記者会見で本事案について言及し「遺憾で受け入れられない」と強く非難した。さらに「中国海警局に所属する船舶のこのような活動は国際法違反であり、本事案についても外交ルートにおいて厳重に抗議し、速やかに我が国領海から退去するよう強く求めた」と述べた。
林官房長官はまた、海上保安庁の巡視船が「退去要求や進路規制を繰り返し実施した」と説明。今後も「緊張感を持って警戒監視に万全を尽くす。中国側に対して冷静かつ毅然と対応する」と強調した。
尖閣諸島周辺の日本領海への中国海警局船舶の侵入は、今年に入って2度目となる。前回の侵入は2025年1月8日に確認されている。
海上保安本部は、中国船舶が再び領海に侵入しないよう、引き続き警戒と監視を続けている。
この事案は、日中間の尖閣諸島をめぐる緊張関係が継続していることを示している。両国政府の対応と今後の動向が注目される。
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