中国経済の衰退が進む中、資金の流出が加速している。しかし、中国からの撤退はますます難しくなっている。英国の『フィナンシャル・タイムズ』によると、中国共産党(中共)当局は先端技術の管理を強化し、企業が設備や技術、人材を他国に移転することを阻止している。これには、最近インドで事業展開を進めているアップルの主要パートナー鴻海精密工業(Foxconn)も含まれる。
外国企業が次々とサプライチェーンを中国市場から移転させる中、同紙は、中共当局が先端技術の管理を強化し、企業の移転を阻止していると報じている。これにより、重要な技術を中国に留めようとしている。
中経院第一研究所の王国臣助研究員は「技術管理や行政的制約に加え、より一般的で持続的なものは外国為替管理であり、資金の国外流出を防いでいる」と述べている。
鴻海を例に挙げると『フィナンシャル・タイムズ』は情報筋の話として、中共の官僚が障壁を設け、鴻海がインドに機械設備や技術管理者を派遣することを妨げていると報じている。別の台湾の電子機器メーカーの幹部も、一部の設備を中国からインドの工場に移す際に課題に直面したが、東南アジアへの移送は順調に進んでいると述べている。
王国臣氏は「アップルのサプライチェーンのような外国企業が移転を希望する場合、ベトナムへの移転を望むだろう。そこではまだ状況の一部をコントロールできるが、インドに移転すると手に負えない状況になる可能性がある。そのため、企業はインドネシア、ベトナム、タイへの移転を望み、制限を通じてそれを促進している」と指摘している。
学者たちは、中国の経済低迷や生産コストの上昇、政治環境の厳格化、さらに米中間の圧力が、外国資本のグローバルサプライチェーン再編を促していると指摘している。
この中共の動きは、撤退のスピードを加速させるだろう。
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