21日、石破首相は、政府備蓄米の売り渡し方法について、高騰が続くコメ価格の安定に向け、従来の入札制度に代えて随意契約方式の導入を検討する方針を明らかにした。
首相官邸で農相に起用する小泉氏に対し、「特に消費者に安定した価格でコメを供給できるように、強力に取り組みを推進すること。随意契約を活用とした備蓄米の売り渡しを検討すること」を指示した。
また「農林水産行政の課題が山積するなか、(小泉氏には)強力なリーダーシップとこれまでの経験のもと解決するよう全力で取り組んでほしい」と記者団に語った。
小泉氏は石破氏と面会した後、取材に応じた。
「指示書をもらった。その中ではもうとにかくコメだ」と述べ、「スピード感をもって対応できるように全力を尽くしていきたい」と語り、迅速な対応への決意を示した。
政府備蓄米は、通常、入札を通じて市場に供給されるが、先月27日までに小売店に届いたのは、2回目落札分までの21万トンのうちわずか1万4922トン、全体の7%にとどまった。入札方式では迅速な流通が難しく、現場での供給不足につながった。
さらに、今月11日までの1週間に販売されたコメの平均価格は、5キロあたり税込み4268円となり、前の週から54円上昇。価格の上昇傾向が続いており、家計への負担が深刻化した。
政府は随意契約方式の導入により、市場の安定と消費者の不安解消を目指す考えだ。
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