グリア米通商代表 レアアース輸出問題で慎重楽観な見方示す

2025/08/04 更新: 2025/08/04

米中による第3回貿易協議は先週、スウェーデン・ストックホルムで終了した。ジェイミソン・グリア米国通商代表が交渉に参加し、グリア氏は中国のレアアース(希土類)輸出問題について慎重ながら楽観的な見方を示した。ストックホルム交渉の焦点は重要な工業部品にあった。

8月3日に放送されたコロンビア放送会社(CBS)の番組『Face the Nation』でグリア氏は、「交渉のポイントは確かにレアアースの磁石と鉱物に集中している」と述べた。

また「ご存じのように、中国側はすでに世界的に管理を実施している。そのため米国としては、磁石が中国から米国へ輸出され、関連するサプライチェーンが管理開始前と同様に自由に流通することを確保することが重点であり、ここまでで半分は達成できたと考えている」と語った。

また、交渉後にベッセント米財務長官は、レアアース問題に関して進展があったと述べた。これは単に米国だけでなく、世界全体のサプライチェーンに関わる問題であるという。

直近の4か月間、中国共産党は米国の関税措置に報復し、レアアース磁石の輸出規制を実施してきた。

最新の税関データによると、6月の中国から米国へのレアアース磁石輸出量は5月の46トンから353トンに増加している。しかしながら、これは4月初旬に北京が輸出規制を開始する前の水準には遠く及ばない。

CBSの司会者マーガレット・ブレナン氏は、米中貿易交渉の大きな懸案であるトランプ大統領の対中対応や、8月12日の関税停止期限について質問したところ、グリア氏は次のように答えた。

トランプ大統領は関税停止期限の延長について最終決定を間もなく下す見込みであり、「それは現在、我々が交渉している問題である。米中はスタッフ、通商代表レベルで話し合いを重ね、両国首脳も対話を行っている」と述べた。

さらに「中国側は関税の引き下げを望んでいる。いくつかの技術的な問題に取り組んでおり、大統領とも連携している。状況は前向きに進んでいると考えている。大統領より先に話すつもりはないが、誰も関税が84%に戻ることを望んでいない」と語った。

現在、米中は関税の一時停止期限中である。米国は中国製品に最大145%の関税を課してきたが、中国側も125%の報復関税を実施した。その後、両国は段階的に関税率を引き下げてきた。もし今回の交渉が8月12日までに合意に達しなければ、以前の高関税政策が再び発動される恐れがある。

張婷
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