中国・広東省広州市に、いま最も稼ぐ犬がいる。ペットボトル拾いで5年間に約20万円をため込み、街のスターにのし上がったフレンチブルドッグの狗小白(ゴウ・シャオバイ、通称「白ちゃん」)だ。
中国メディアもこぞって取り上げ、「人間顔負けの働きぶり」と話題沸騰。愛嬌のある顔に似合わず、稼ぎっぷりはプロのごみ回収員も舌を巻くレベルだという。

始まりは5年前。拾ったペットボトルを、ごみ拾いを生業とする人が肉と交換してくれたことがきっかけだった。それ以来、白ちゃんは「ペットボトル=ごちそう」と信じ込み、雨が降ろうが槍が降ろうが、毎日欠かさず、いや、1日に何度も「どこかに落ちてないか」と鼻を利かせて探索するようになった。飼い主いわく「散歩より瓶探しを優先する」ほどの熱心さだ。
住まいは人通りの多いエリア。ボトルはあちこちに転がっている。白ちゃんは1日3回、きっちり20分ずつ「出勤」し、袋を抱えて街を巡回。わずかな時間で袋はパンパンになり、帰宅時には「本日のノルマ達成!」とでも言いたげに胸を張り、ドヤ顔でご褒美を待つのが日課だ。

飼い主がその働きぶりをショート動画サイトに投稿すると、瞬く間に白ちゃんは町のスターに。近隣の商店もすっかりファンになり、入口にボトルを並べて「本日の差し入れです」と出迎える始末。
中国のオンライン百科事典「百度百科」によれば、白ちゃんの貯金額は2025年8月の時点で1万1300元(約23万円)に達しているという。

現在はペットボトル収入と動画配信の収益を合わせ、月におよそ8万円を稼ぎ出す「スーパー稼ぎ犬」となった。飼い主は「収入の一部は野良犬のために寄付したい」と語り、ネット上では「犬の方が給料がいい」「うちの猫にも弟子入りさせたい」といったコメントが相次いでいる。
白ちゃんは今日も街角で「定時出勤」を欠かさず、人に「働くことの喜び」と「忘れてはいけない大切なもの」を思い出させている。

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