トヨタ 米国5州の5工場に約1400億円投資 ハイブリッド車生産能力を強化

2025/11/19 更新: 2025/11/19

トヨタ自動車は18日、アメリカ5州に総額9億1200万ドル(約1368億円)を投資し、ハイブリッド車の生産能力を拡大するとともに、252人の新規雇用を創出すると発表した。

同日、トヨタが公表したニュースリリースによると、増加するハイブリッド車の需要に対応するため、同社はアメリカ内での生産規模を再び拡大する方針である。これは、今後5年間でアメリカに最大100億ドルを投資するという同社の最近のコミットメントの一環であり、今回の発表では5つの工場に総額9億1200万ドルを投じ、ハイブリッドモデルの生産能力を引き上げるとともに、カローラ(Corolla)のハイブリッドモデルをアメリカ内生産車種に加えるとしている。

投資対象となるのは、ウェストバージニア州、ケンタッキー州、ミシシッピ州、テネシー州、ミズーリ州にある5工場である。

このうち最大の投資先はウェストバージニア州のエンジン工場で、投資額は4億5300万ドル(約700億円)に達する。同工場は年間100万台以上のエンジン、トランスミッション、ハイブリッド用駆動ユニットを組み立てており、累計投資額は33億ドル(約5082億円)に上る。

また、ミシシッピ州ブルースプリングにある工場では、ハイブリッド版カローラの生産ラインが新設される予定であり、これはアメリカで組み立てられる初の電動化カローラとなる。現在、アメリカで生産されているのはガソリン版カローラセダンのみである。

今回の総投資額9億1200万ドルにより、5工場で計252人の新たな製造業雇用が生まれる見込みで、これらは主にハイブリッド車技術の増産のために充てられる。新たな生産ラインは2027年に稼働を開始する予定である。

トヨタの北米製造オペレーション担当上級副社長のケビン・ヴォルケル氏は「消費者の需要に応えるべく、トヨタのアメリカ生産チームは着実に準備を進めている。トヨタは『売る地域でつくる』という理念を掲げており、アメリカでの雇用拡大や各地への投資を通じて、この理念を常に体現している」と述べた。

トヨタによれば、現在、アメリカで販売されるトヨタ車の約半数がアメリカ内で組み立てられており、北米工場で組み立てられるモデルはアメリカ販売台数の約76%を占めている。

同社は、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、純電気自動車を含む多様なパワートレイン戦略を推進しており、これら電動化モデルはアメリカにおける同社販売の約50%を占めている。

ウェストバージニア工場のチームメンバーであるアリヴィア・ルイカート氏は「トヨタが私たちの能力を深く信頼してくれていることは、大きな励みであり誇りだ」と語った。

大紀元の先の報道によれば、11月12日、トヨタがノースカロライナ州で総額139億ドル (約2兆1406億円)の新電池工場を正式稼働させた際、同社は今後5年間でアメリカに最大100億ドルを追加投資すると発表した。これはトランプ大統領の第二期政権発足後、日本の自動車メーカーによる最大規模の投資であり、トヨタが約70年前にアメリカでの事業を開始して以来、累計投資額は600億ドル(約9兆2400億円)近くに達する見通しである。

 

李芳
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