最近の日中関係はピリピリしている。そこで中国当局は、国民の「愛国気分」を盛り上げようと、日本に向けて強気なメッセージを発信した。
中国空軍が選んだ武器は、まさかの「四字熟語」だった。
中国空軍の公式アカウント(「@人民空軍」)は12月11日、日本を意識した日本語と中国語の2言語のポスターを公開した。そこに並んだのは、中国でおなじみの四字熟語だ。
「大驚小怪(たいしたことでもないのに大げさに騒ぐな)」
「対号入座(自分のことだと思って勝手に反応するな)」
「做賊心虚(悪いことをしているから内心びくびくしている)」
要するに、中露の軍用機が日本周辺を飛行したことに日本が警戒を強めると、中国側は「日本は騒ぎすぎで、敏感に反応するのは後ろめたい事情があるからだ」と一方的に言い返した形だ。
ところが、この強気なメッセージは、日本より先に、中国国内のネットでは別の意味で盛り上がった。
「日本人、これ分かるの?」
「どうせ日本は見ていない」
「結局、国内向けの独り芝居だろう」
「次はどの四字熟語を出すのか」と、完全に笑いのネタとして受け取る声も目立った。
日本に向けて放たれたはずの挑発は、実際には中国国内で冷静に眺められ、肩透かしのように受け止められた。
威勢は十分だったが、肝心の相手に届いた様子はなかった。

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