中南海に走る激震 張又俠失脚で加速する軍内部の動揺

2026/01/26 更新: 2026/01/26

中国共産党中央軍事委員会副主席の張又俠と、同委統合参謀部参謀長の劉振立が1月24日、公式に失脚したと発表された。専門家の間では、中国共産党(中共)指導部内部の権力闘争の苛烈さが段階上げし、指導層全体が深刻な不安定状態に陥っているとの見方が強まっている。

張又俠の失脚は、中南海に強い衝撃を与えている。事情に詳しい識者は、「誰もが次は自分ではないかと警戒している状況だ」と指摘する。

米NYに位置する飛天大学人文科学系の章天亮教授は、張又俠について「人脈では、張又俠は習近平の幼なじみであり、実力では、軍内で唯一団級での実戦経験を持ち、ベトナム戦争にも参加した人物だ」と説明。「父親の張宗遜は建国期の上将で、いわゆる『紅二代』に属する。そのような人物ですら短期間で失脚したという事実は、他に例外が存在しないことを示している」

一部の分析では、習近平が張又俠を粛清したことは、太子党、実戦派軍人、党長老という3つの有力勢力に同時に挑戦する行為であり、指導部全体が「共倒れ」に近い状況に追い込まれているとされる。

政治評論番組『横河評論』の司会者・横河氏は、「張又俠は太子党であり、実戦経験を持ち、さらに党の長老とも深い関係を築いてきた人物だ。その彼に手を下すということは、事実上、すべての勢力に宣戦布告するに等しい。これは妥協の余地がない、まさに生き残りをかけた闘争だ」と述べた。

張又俠と劉振立の失脚により、現行の中央軍事委員会メンバーで残るのは習近平と張昇民のみとなった。外部からは、今後も粛清が拡大する可能性が高いとの見方が出ている。

習近平は2012年の就任以降、4人の軍事委員会副主席を含む100人以上の高級将官を粛清してきた。また、いわゆる「反腐敗運動」を通じて処分された党・政府関係者は累計720万人を超えるとされる。

章天亮教授は、現在の軍内部の心理状態について「少将、中将、上将を問わず、多くがいつ自分が粛清されるかと強く警戒している状態だ。表向きは習近平への忠誠を唱え、『二つの確立』『四つの意識』『四つの自信』『二つの擁護』を口にしているが、内心では事態の終結を望んでいる者も少なくない」と分析している。

党内の動揺に加え、中共政権は一般市民の反発とも向き合わざるを得ない状況にある。台湾で対中国政策を担う大陸委員会によると、2020年だけでも中国各地で発生した集団抗議事件は26万件を超え、1日平均で712件以上に達したという。

専門家の間では、粛清への恐怖と絶望が広がる中、体制内部の勢力が今後も習近平政権に忠誠を保ち、市民への強硬対応を続けられるのか疑問視する声が出ている。

番組『世界の十字路』の司会者・唐浩氏は、「現在のような強硬姿勢が続けば、官民が連動した政変や軍内部の動き、さらには大規模な社会変動が起きる可能性も否定できない」と指摘する。

章天亮教授は、「張又俠を排除したことで、習近平は結果的に中共体制そのものの終焉を早めた可能性がある。軍が国内外の危機に際して出動や弾圧を拒否するようになれば、それが中国が大きな転換点を迎える瞬間になるだろう」との見解を示した。

新唐人
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