張又俠拘束後 中国の将来情勢にさまざまな憶測

2026/02/02 更新: 2026/02/02

中国共産党(中共)中央軍事委員会副主席で副国級高官の張又俠が拘束された後、中国の将来情勢および習近平の行方を巡り外部でさまざまな憶測が広がっている。

今回の出来事は表面上は習近平の勝利のように見えるが、実際には中共が全面的な崩壊へ向かう転換点だとの見方もある。習近平の将来は習近平自身の健康状態(あるいは不測の事態)と、中国社会の統制が失われるかどうかにかかっているとする分析も出ている。

中共国防部は1月24日、中央政治局委員で中央軍事委員会副主席の張又俠と、中央軍事委員会委員で中央軍事委員会連合参謀部参謀長の劉振立が「重大な規律・法律違反の疑い」で立件調査の対象となったと発表した。

これに加え、昨年失脚が発表された元政治局委員で中央軍事委員会副主席の何衛東、中央軍事委員会政治工作部主任の苗華、政治工作部常務副主任の何宏軍を合わせると、従来の7人の中央軍事委員会委員のうち5人が調査対象となり、現在中央軍事委員会に残っているのは軍事委員会主席の習近平と政治幹部の張升民のみで、両名はいずれも作戦経験を持たない。

張又俠の失脚に伴い、中国の政治的進路および中共党首の習近平の行方を巡り議論が広がっている。

2月1日、「量子躍遷」はX上で、現在の中国共産党情勢について多くの人が核心を見誤っていると投稿し「習近平の最大の敵は張又俠・劉振立の集団ではなく、習近平の命令が効かなくなっていることだ。この無効化の速度は加速し続け、最後には中南海という一点だけが残る。習近平の終末は習近平の命令が萎縮することとともに訪れる」と述べた。

中国の著名な政治学者である劉軍寧氏はX上で、張又俠の失脚後、中共の軍事権と政権は再構築されると分析した。一方で劉軍寧氏は、中共上層部の内部闘争は止まらないとし、「中共は建党以来、二つの司令部の対立から逃れたことがない。弓を背負った張(張又俠)が退場することで、もう一つの司令部が登場する道が開かれる。一つが倒れれば、必ずもう一つが立ち上がる」と述べた。

台湾海峡情勢について劉軍寧氏は二つの可能性を挙げた。一つは台湾攻撃は当面困難という見方で、軍上層部は軍事委員会主席を除きすべて非戦闘による減員状態にあり、忠誠心と戦闘能力を兼ね備えた軍指導部を再建するには相当な時間を要するとした。

もう一つは台湾攻撃にとって絶好の時期という見方で、独ソ戦前にスターリンが赤軍将官の大半を粛清したことが若い軍事指導者の台頭を促した例を挙げ、米軍が米国とイランの軍事衝突に拘束されれば台湾攻撃の好機となる可能性があるとした。

劉軍寧氏は「今後の中国は、晩期の中共の道を突き進むことになる。これを阻む要因は二つしかなく、一つはファラオ(習近平を指す)の健康状態、もう一つは国民経済の健全性だ」と述べた。

これに対し、多くのネットユーザーが見解を投稿し「今回の張又俠事件は中共が全面崩壊へ向かう転換点だ」「一見、習近平の勝利に見えるが、実際は習近平の終末だ」「加速師が崖に向かって加速している」といった声が上がった。

また別のネットユーザーは「張又俠が失脚した今、誰が習近平のために命を懸けるのか。後任者はあらゆる面で張又俠に及ばない。張又俠でさえこのような状況になったのだから、どの将軍も第二の張又俠になることを恐れるだろう」と述べた。

さらに別のネットユーザーは、中共軍の大規模粛清後に戦闘力のある軍隊を迅速に再編することは容易ではないと指摘し、ソ連の粛清当時とは状況が異なると述べた。

「ソ連は当時国内戦争を経験して間もなく、高級将官を除けば中下級将校の大半が実戦経験を持っていた。そのため高級将官粛清後も中下級将校が迅速に空席を埋めることができた。しかし中国は異なる。張又俠と劉振立はベトナム戦争の実戦経験があるが、現在の多数の中高級将校には実戦経験がなく、迅速な補充は困難だ」と述べた。

さらに別のネットユーザーは「背後で何が起きているのか想像するのは難しいが、いくつかの点は見て取れる。第一に、習近平は中共内で形成されてきた規範を完全に破壊し、組織として習近平を止めることができなくなっている。

第二に、習近平は事実上機能を失った組織を暴力と操作によって動かし、自身の考えを推し進めている。第三に、習近平の将来は自身の健康状態(あるいは不測の事態)、蔡奇や王小洪および強力機関(警衛局)の忠誠度、中国社会の統制が失われるかどうかに完全にかかっている」と述べた。

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