ネットフリックスの共同創業者であるリード・ヘイスティングス氏が、会長職を退くことになった。30年近く前に同社を設立した同氏は、6月に任期が満了する際、取締役への再選を求めない意向を固めた。
ネットフリックスは4月16日付の株主向けの書簡の中で、ヘイスティングス氏の退任を発表した。退任の理由は、慈善活動をはじめとする、私的な活動に専念するためとしている。
決算発表および経営陣交代のニュースを受け、ネットフリックスの株価は時間外取引で約8%下落した。
堅調な決算と市場の反応
ネットフリックスが発表した売上高は前年同期比16%増の約122億5千万ドル、営業利益は同18%増の約40億ドルとなり、いずれも会社予想を上回った。
独立系の資産運用・投資助言会社アキュベスト・グローバル・アドバイザーズのポートフォリオ・マネージャー、エリック・クラーク氏は、直近の株価下落は同社の大きな展望を変えるものではないと述べた。同氏は、長期的な成長に比べれば短期的な変動はそれほど重要ではないと指摘する。
クラーク氏によれば、ネットフリックスが着実に収益を伸ばし、現金を創出し続けることができれば、依然として強力な立場にあるという。
「月額27ドルで、これほど多くの喜びと娯楽を人々に提供するサービスはほかにほとんどなく、ビジネスモデルは非常に予測可能で一貫している」とクラーク氏はエポックタイムズへのメールで述べた。「ここ数ヶ月を振り返れば、イラン情勢のニュースで市場が下落した日でも、ビジネスモデルの安定性ゆえにネットフリックスの株価は上昇していることが多かった」。
グローバル投資運用会社ガベリ・ファンズのポートフォリオ・マネージャー、ジョン・ベルトン氏は、投資家はネットフリックスのエンゲージメント(利用度)レベルを注視していると語った。これが同社の長期的な成長の鍵であるという。
ベルトン氏によると、全体のエンゲージメントは横ばいから微増だったが、ユーザー単位では減少した。
「投資家はこの指標とトレンドに注目するだろう。エンゲージメントはまさに企業の生命線であり、長期的な収益と利益成長の原動力だからだ」とベルトン氏は述べた。
買収断念と今後の展望
ヘイスティングス氏の退任発表は、ネットフリックスとワーナー・ブラザース・ディスカバリーの合併交渉が決裂してから約6週間後のことである。
ネットフリックスは2025年12月、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーを827億ドルで買収する計画を発表していた。この計画は、ネットフリックスの世界的なプラットフォームと、HBO、『ゲーム・オブ・スローンズ』、『ハリー・ポッター』、『ビッグバン★セオリー』、『ソプラノズ』、DCユニバースなど、ハリウッド最大級の映画・テレビライブラリを統合するものだった。
当時、ネットフリックスはこの合併によりコンテンツ提供を拡大し、加入者増を促し、3年以内に年間20億ドルから30億ドルのコスト削減を実現できると見積もっていた。
しかし今年2月、数ヶ月にわたる入札合戦の末、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーはパラマウントによる1100億ドルの買収案を受け入れた。ネットフリックスは当時、買収価格が高騰しすぎたため「もはや財務的な魅力がなくなった」と表明していた。
ワーナー・ブラザースがネットフリックスとの合意を解消したことを受け、パラマウントはネットフリックスに対し28億ドルの解約手数料を支払った。これは「利息およびその他の収入」として計上されている。
ヘイスティングス氏はここ数年、ネットフリックスにおける責任を徐々に縮小させてきた。2023年1月、同氏は過去2年半にわたり、日々の経営管理の多くをテッド・サランドス氏とグレッグ・ピーターズ氏に委ねてきたと明かしていた。
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