朝倉市 外資系企業によるマンション建設計画を白紙撤回に

2026/04/22 更新: 2026/04/22

福岡県朝倉市は21日、外資系企業による柿原地区でのマンション建設計画が正式に白紙撤回されたと発表した。発表は林裕二市長名で行われた。

この計画は、朝倉市柿原地区のゴルフ場に隣接する敷地に、14階建てのマンション2棟を建設し、将来的には最大6棟まで増やす構想で、約290戸、705人規模を見込んでいた。しかし地域住民が建設計画に反対の声を上げた。

オンライン署名サイトによると、事業者は、入居者の多くを中国や香港、台湾からの外国人とする計画を説明しており、さらに入居者の40%程度が永住を予定しているとも言われていた。

地元では自然環境や地域コミュニティへの影響のほか、生活習慣の違いによるごみ問題、治安、交通事情、教育現場での混乱を懸念する声が広がった。

オンライン署名活動には最終的に5万2千人を超える賛同が集まり、朝倉市に対しては2395人分の反対署名が提出されたほか、約150人の地元住民による計画中止を訴えるデモ行進も実施された。

一方、計画を巡っては、開発事業者と福岡県の間で開発許可に関する認識のずれも表面化した。事業者側は、当該エリアがゴルフ場と同時期に開発を許可された区域であると主張し、建築確認に必要となる「開発許可を不要とする証明書」を県に申請したが、福岡県は許可区域ではないとしてこれを認めず、証明書を発行しなかった。

さらに、インターネットやSNS上では「県知事がマンション建設を許可した」とする事実と異なる情報が拡散し、県には約100件の問い合わせが寄せられた。県はホームページなどで、開発許可申請を受理・許可した事実はないと公式に発表し、対応に追われた。

朝倉市は、市民から寄せられた不安の払拭を最優先とし、ゴルフ場運営会社を窓口として事業者の動向を注視してきた。2025年11月には、予定地のオーナーが「土地開発に協力する話は白紙に戻す」と発言したことが報じられ、市は事実関係を確認し、市議会に報告した。

その後、関係者間で計画中止に向けた調整が進められ、2026年3月27日には運営会社から市に対し「計画については進むことは絶対にない」との確約が伝えられた。さらに4月14日には、運営会社と予定地を所有する企業2社が開発事業者と直接面会し、マンション建設計画を白紙とする意向を伝え、了解を得たという。

4月20日には、運営会社が朝倉市役所を訪れて経緯を正式に報告した。これを受けて朝倉市は翌21日、市民に向けて計画の白紙撤回を正式に知らせた。

エポックタイムズの記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。他メディアが報道しない重要な情報を伝えます
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