中国 回収できない工事代金が急増

中国の建設大手で利益92%減 不動産不況が直撃

2026/05/04 更新: 2026/05/04

中国の国有建設大手、陝西建工集団の業績が急激に悪化している。2025年の最終利益は前年比92%減と大幅に落ち込み、不動産不況の影響が直撃した形だ。

陝西建工は、陝西省政府が直接管轄する国有企業で、同省を代表する建設会社の一つである。住宅や商業施設の建設に加え、道路や公共インフラまで幅広く手がけ、地域の開発や雇用を支えてきた。

中国では各省ごとにこうした大型の建設会社が存在し、地方経済を支える役割を担っている。陝西建工はその中でも規模が大きく、全国でも上位に入る建設企業として知られる。

つまり、この企業の失速は単なる一社の問題ではない。同じ構造を持つ地方の建設会社全体に広がる象徴的な動きといえる。

売上や利益はいずれも減少し、実質ベースでは赤字に転落した。2026年に入っても改善の兆しは見られず、減益傾向が続いている。

背景にあるのは不動産市場の低迷だ。住宅開発の停滞や資金繰りの悪化により、建設会社が受け取るはずの工事代金が支払われないケースが急増している。

さらに地方財政の悪化も重なり、公共工事の支払いまで遅れる状況が広がっている。売上があっても現金は入らないという状態に陥っている。

未回収の工事代金が膨らみ続け、資金繰りは一段と厳しくなっている。負債も高止まりしており、経営リスクは確実に積み上がっている。

中国では不動産と建設業が長年経済を支えてきた。その中核に位置する企業が揺らぎ始めたことで、業界全体の先行きに不安が広がっている。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!
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