小泉進次郎防衛大臣は先日、三菱重工のドローン生産能力を視察した際の様子をX上で紹介した。しかしその後さらに同プラットフォームで「迎撃ドローン」調達事業への入札を公開で呼びかけ、スピードこそが防衛省の政策推進における最優先事項だと強調した。
防衛大臣が自らSNSを通じて民間から装備の提案を募ることは極めて異例であり、さらに注目を集めたのは、その投稿の冒頭に「拡散希望」と明記されていた点だ。これは、これまで日本の防衛調達プロセスが一貫して低調かつ非公開であったという従来のイメージを一新するものだった。この投稿は公開からわずか7日間で、約1万8千件のリポストと250万回超の閲覧を記録した。
投稿に添付された防衛装備庁のリンクによると、「迎撃ドローン早期調達計画」が求める装備の主要性能要件は、飛行高度5500メートル以下、速度約時速463キロ、重量600キログラム以下の無人飛行体とされている。またイラン製「シャヘド(Shahed)」やイスラエル製「ハーピー(HARPY)」など長距離自爆型無人機(UAV)への対処を主目的とすることも明記されている。
この調達計画は2026年夏に集中的に実施される予定だ。試作品の性能試験に合格した場合、早ければ8月下旬に量産契約が締結され、9月の納入を目指す。調達プロセス全体は3か月以内に完結させる方針で、小泉氏が掲げる「スピード」重視の防衛政策を具体的に体現するものとなっている。
視察で新機種が偶然公開 防衛大手が3か月で試作品
注目すべき点として、小泉氏が5月に三菱重工を視察した際、日本のドローン年間生産目標が100万機に上ることに言及した。しかし同氏がX上に公開した視察の写真には、三菱重工がそれまで公表していなかった攻撃型ドローンや、低コストでの大量生産を想定したとみられる複数の小型機体が、意図せず映り込んでいた。
日本経済新聞の報道によれば、防衛省の緊急入札に対し、三菱重工の伊藤榮作社長は「この迎撃ドローンの開発期間は約3か月だ」と語った。同社長はさらに、飛来する無人機を撃墜するための量産可能な「迎撃ドローン」の試作機開発にすでに成功しており、防衛省の調達案件に積極的に提案していることを明らかにした。
現在進行中のロシア・ウクライナ戦争や中東の紛争において、低コストで大量投入するドローンは「新たな戦争形態」を生み出している。現代の防衛力競争の核心は、戦闘機などの大型装備だけにあるのではなく、小型ドローンをいかに「より迅速かつ低コストで」量産できるかにあり、その技術力と生産能力が戦場の帰趨を直接左右するようになっている。
日経の報道によると、日本の防衛ドローン市場はこれまで主にACSLやTerra Droneなどのスタートアップ企業が牽引してきた。しかし今回、三菱重工のような中核的な防衛主契約企業が参入することで、大型装備のシステム統合・量産技術の知見がもたらされるだけでなく、スタートアップの量産規模拡大を支援する経営資源も確保でき、従来の戦闘機・艦艇との連携運用も可能になるとみられる。
日本政府が2026年末に「安保三文書」の改訂を予定するなか、三菱重工と防衛省による矢継ぎ早の動きは、国内にドローンの安定的な生産基盤を構築するという日本の国家戦略と軌を一にしている。
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