アメリカとイランの衝突以降、欧州は航空燃料の調達先をアメリカやアジアに切り替え、供給を維持してきた。ただ、中東情勢の再びの緊張により、供給が途絶するリスクが高まっている。
欧州では製油所の閉鎖が続いた影響で、中東産石油への依存度が高く、特にイギリス、フランス、ドイツで顕著である。
ホルムズ海峡は世界の原油輸送の要衝であり、過去には全体の約5分の1がこの海峡を通過していた。衝突後、イランは海峡を封鎖し、その後一部が再開されたものの、最近の戦闘で状況は再び不安定になっている。
ロイター通信によると、欧州では今年第3四半期に1日あたり約60万バレルの航空燃料不足が見込まれている。一方で、アメリカやアジアでは供給余剰があるとされる。
在庫はおよそ3800万バレルで、需要の30日分にも満たず、主要市場の中で最も逼迫しているとみられている。
IEAによると、在庫や生産量は増加しているものの、依然として十分とはいえない状況である。
欧州委員会も、今後さらに状況が悪化する可能性を指摘しており、必要に応じて加盟国間で備蓄を調整する考えを示している。
こうした中、欧州は供給源の多様化を進めており、アメリカやナイジェリア、インドなどからの輸入を増やしている。
一方、燃料価格は3月の1バレル215.32ドル(約3万4000円)から、133.27ドル(約2万1000円)程度まで下落し、航空会社の負担はやや軽減している。
ただ、需要の強さや供給制約から、航空券の価格が短期的に大きく下がる可能性は低いとみられている。
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