【大紀元日本7月5日】相次いで発生している中国政府幹部の海外亡命に続き、先日ある中国のスパイが、ベルギーに亡命申請をしたことが明らかになった。本人は申請がまだ許可されていないため、個人情報を公開しない意向である。
亡命を申請したのは十数年間ヨーロッパの大学と企業に務めながら、中国政府に情報提供していたスパイである。亡命申請とともに、ベルギーの情報機関に欧州企業の情報の獲得を目的とする数百名の中国政府のスパイに関する詳しい資料をも提供したという。フランスを本拠とする世界屈指の電気通信会社アルカテル社(Alcatel)も被害に遭っていると伝えられている。
更に、中国当局が既にヨーロッパ全域で企業スパイの組織を作り、中国の情報機関が冷戦時代のスパイ活動から現在の企業情報の入手に重点を置く新型のスパイ活動にシフトしたことも証言した。
この元スパイが提供した情報に基づいて、ドイツ、フランス、オランダとベルギーの情報機関は既に調査を始めた模様だ。北京でリスク管理コンサルタントを経営しているイギリスの元政府幹部は、中国の国家安全部が計画的に海外の中国人から入手したい情報を獲得していると述べた。中に観光客、ビジネスマン、学者も含まれているという。中国の日を追って膨らむ野心によって、スパイ活動も活発に行われているようだ。
近年出国制限が緩和されたため、ヨーロッパにやって来る中国人は増える一方。各国の情報機関は中国のスパイ活動がますます盛んになるのではないかと懸念している。
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