【大紀元日本10月14日】湖北省黄崗市英山県の村民は、ごみ集積地の環境汚染に抗議し、この1ヶ月昼夜を問わずゴミの搬入を阻止するために監視を続けている。また政府の実力行使により70歳以上の年配者らが警察から暴行を受けたことにより、10月7日に村民による抗議行動が発生した。
ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、同県沙湾河村の村民は、この村の水源上に造られた城南ゴミ集積地の深刻な環境汚染に対し陳情していたが、改善されないためここ1ヶ月、昼夜を問わず毎日集積地の外側で横断幕を掛け監視しており、ごみが搬入されるのを阻止していた。これに対し政府は強硬措置をとり9月末に代表者である陳正美氏に対し15日間の処罰を与えた他、10月4日警察は抗議に参加していた70歳の女性を負傷させた。別の負傷した年配者の息子・段小平さんも逮捕された。
村民である劉氏の話では、集積地の道を塞いでごみを運びこませないようにする以外ほかに方法がないという。また先日逮捕された陳正美氏は「ごみを搬入するな、皆家に帰れない」と書いた横断幕をかけたために入浴中に拉致され連行されたという。その後4日にごみの搬入のためにフォークリフトで道を突破し、その時いた数人の年配者は警察に4人がかりで一人ずつ川岸の方へ投げ捨てられ2人が負傷した。
投げ出された母親を引き上げようとしていた息子は母親とともに連行され、まだ釈放されていない。一人は15日間の拘留とさらに400元の生活費を請求され、もう一人は8日間の拘留に処せられた。
このような厳しい弾圧は村民のさらなる反発を引き起こし、10月7日夜、200人の村民が集積地に入ろうとしたフォークリフトを阻止した。劉氏は「土砂運搬機がやって来てゴミの上に蓋をしようとした。村民が陳情したため証拠を隠滅しようとしているようだった。昨晩は200人の村民が出て彼らを追い返した」と話している。
2003年に建設されたこの集積地のごみは増え続け、下流の人口も密集している。最も深刻な影響を受けている沙湾河村には300戸1600人以上が暮らしており、集積地の400m外側には1000畝(ムー:1ムーは6・667アール)の水田が広がっている。村民の訴えによれば、集積地は汚染処理がなされたことがなく、水源と空気などに深刻な汚染を生みだし、人や家畜は水を飲むことが出来ず、悪臭が漂い、大量発生した蠅のために村民の多くは皮膚病を患っている。
記者は同環境保護局に電話をかけ問い合わせしたが、政府が処理に直接介入していることを理由に詳細を明かすことを拒否された。下記はその時の一部内容である。
職員:この件については政府が処理に直接介入している。
記者:これは環境部門の範疇ではないのか。
職員:いや、政府組織だ。この集積地に関連している多くの部門が処理している。
記者:あなた方、環境保護局は参与していないのか?
職員:よく分からない。
ある呉という県政府職員は我々の問い合わせに対し回答した際、集団抗議の事実を認めず、ただ村民からの陳情を受け政府の調査後、この集積地では環境汚染はないという結果が出ていると答えた。
県職員:いつ集団抗議事件が起きたのか。訴えを聞き、我々はすぐに彼らに説明をし、さらに専門家を派遣して検査させ、汚染はないという結果が出ている。これの何が事件なのか。
しかし村民側によれば、政府の行った化学検査では水源の水は飲用出来ないとの結果が出ており、彼らは口頭で3ヶ月以内にこの問題を解決することを承諾したとの話だ。村民は、この応急処置では長い間訴えてきた各方面にわたる深刻な環境汚染を改善することは出来ないと考えており、政府に対し集積地の移転と周囲の徹底した害虫駆除と消毒を要求している。しかしながら今に至るまで政府は強硬な立場をとり続けている。
村の女性:政府は…我々の鎮長や村の幹部は、すでにこの村は汚染されているから1600
人以上の村民は犠牲になり、よその土地を汚染しないようにするしかないという意見だ。
沙湾河村以外にも付近の山渓坳と甘塘坳村は同様に集積地の汚染を受けており、甘塘坳
村村民は記者に対し、この1~2年蠅がとても多いが、環境保護局に訴えても意味がなく、
彼らはどうやってもごみを捨てて行く。と話した。
集積地を取り巻く抗議活動は現在続いており、当地村民はもし政府がこの問題を解決しなければさらに深刻な事件が起きるだろうと話している。
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