【大紀元日本8月10日】カナダ著名の人権派弁護士デービット・マタス氏は8月6日、オーストラリア・メルボルン大学でシンポジウムを開き、中国当局による法輪功学習者の臓器強制摘出・売買について、自らが参加するカナダ独立調査団の調査報告書に基づいて講演した。
シンポジウムが開かれた会場(大紀元)
マタス弁護士は、「中国共産党から迫害されている者たちの3分の2が法輪功学習者が占める。中国の監獄と強制労働収容所で約200万人を監禁しているが、そのほとんどは法輪功学習者だ…(1999年に)法輪功弾圧が始まってから中国での臓器移植の数量が急激に増加した」などと述べ、カナダ元議会議員、元外交官であるデービット・キルガー氏との独立調査報告書のデータを引用して、説明を行った。
2001年以降、移植に使われた約41500個の臓器は監禁された法輪功学習者から強制摘出したものがほとんどであるという。1万人以上の法輪功学習者が生きたまま臓器が摘出された後に殺害されたとマタス弁護士は指摘し、「本件は人類の歴史上において、前例のない凶悪犯罪である」と述べた。
同弁護士は、上記の独立調査報告書が2006年7月に発表されてから、中国当局は証拠の隠滅と否認を続けてきたと説明した。
それによると、当局が報告書で言及した中国での臓器移植をあっせんするホームページを閉鎖、(中国当局が裏で支配する)香港フェニックステレビが関連の取材番組を制作、報告書で公表した中国国内の臓器移植機構の関係者が臓器狩りを認める電話録音を否定するため、当事者を取材し、自分の発言を覆させた。
その電話録音は、調査員がおとり調査を行い、海外の移植患者に扮して中国の病院に電話をし、国内の臓器移植の状況を探ったものである。マタス弁護士は、「我々の電話調査では、相手が(独立調査報告書で言及した)多くのことを認めた。フェニックステレビの取材番組をご覧になった視聴者は気づくかもしれないが、我々の電話録音と彼らのテレビでの声はまったく同じである。報告書で記したそのほかのことを否認するのは、むしろ不可能である」と述べた。
また、マスタ弁護士は、「2006年報告書が初めて公表されてから、多くの人々は驚きのあまり、信じられないと思った。あるいは、このような事が発生しているのを信じたくないのが正直な感想だろう。しかし、この報告書を読んだ人の多くは、非常に信憑性が高い、説得力があるとの結論を出している。時間の推移につれて、ますます多くの人が報告書を読み、ますます多くの人が真相を知ろうとし、人々は理性的になりつつである。現在、私は臓器移植業界の専門家とこのことを論じる際に、彼らは、『この報告書は真実であるかどうかを確定できない』と言わなくなり、『今の状況はどうなったのか』と聞いてくる」と語った。
マタス弁護士はシンポジウムの参加者に対し、真相を知ったならば積極的に行動を起こし、中国当局の暴挙を制止するよう呼びかけ、「中国の人権問題を解決するには、国際社会による正義の支持が重要不可欠」と強調した。
2006年7月、上記の独立調査報告書が完成した後、65歳のマタス弁護士は40数カ国70以上の都市を訪れ、各国の政界、メディアなどに対して報告書の内容を伝え続けてきた。
この痩身のユダヤ人に理由を聞くと、答えは非常に簡単だった。「我は被害者と同じ人類であるからだ」
マタス弁護士は8月9日から14日までにシドニーで開催される世界臓器移植大会に出席する予定。「私はその場で数千人の臓器移植医療関係者に、中国当局による臓器強制摘出を説明する」と同弁護士は語った。
カナダのキリスト教人権団体「多信仰兄弟会」は2006年、同弁護士を当年度の「偉大なる人物」に選出した。
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