【大紀元日本7月28日】中国の広大な大地が、この夏、豪雨と猛暑に襲われている。全国34の行政地区のうち、28の行政地区が洪水に見舞われており、11の行政地区が史上最高の高温を記録している。
中国国家洪水干ばつ対策本部の最新統計によると、26日9時時点で、洪水による被災人口は1億2400万人に達し、823人が死亡、437人が行方不明となっている。経済損失は1541億元(約1兆9800億円)にのぼる。
7月中旬以来、南部と中心部に留まっていた豪雨は、北部にまで拡大した。世界遺産の「龍門石窟」がある河南省洛陽市では、過去50年で最大規模の豪雨に見舞われ、37人が死亡、19人が行方不明となった。氾濫した伊河が「龍門石窟」に接近したため、石窟一帯が現在閉鎖されている。
また、同省栾川県で24日、洪水で橋が崩壊し、橋の上を歩いていた数十人が川に転落。27日の時点で死者28人が確認されており、13人が行方不明。
河南省栾川県で洪水により崩壊した橋の跡(ネット投稿写真スクリーンショット)
河南省の北西部にある陝西省では、豪雨による鉄砲水や土砂崩れが発生。25日の時点で、111人が死亡、167人が行方不明となっている。
西南部の四川省東部の広安市では、163年ぶりの大洪水に見舞われ、112万人が被災した。
さらに、長江三峡集団公司が26日に発表した予報によると、長江支流・嘉陵江流域の大雨により、28日8時頃に三峡ダムは再びピーク水位を迎えるという。
一方、雨が上がった地区では、35度を超える猛暑日が続いている。北京市、天津市、広東省などの11の行政地区では、最高気温が連日35度を超えており、内陸部の内モンゴル自治区では観測開始以来最高の42.9度を記録した。
北京市では今月5日、すでに40.6度を記録し、7月上旬の気温としては観測史上最高。35度以上の猛暑日は7月現在すでに10日間にのぼり、10年来もっとも暑い7月となった。
中央気象台が27日に発表した天気予報によると、35度以上の猛暑日は今後も各地で続き、内モンゴル自治区、甘粛省、新疆ウイグル自治区では今後、40度以上の高温気象に突入するという。
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