【大紀元日本1月1日】中国で2009年7月にスパイ罪に掛けられ、3年の懲役刑に処された韓国軍佐官級情報将校・趙少佐が、2010年9月に韓国に送還されていたことが分かった。韓・中の外交慣例に沿って、少佐の早期送還を韓国側は求めていたが、中国当局はこれを拒み続けた。
1年以上の拘禁について韓国当局と同国軍部側が中国当局は「度が過ぎる」と非難。一方、1年間この件について無策であった韓国当局に対しても、国内から批判の声が出ている。12月29日付で韓国紙・中央日報が報じた。
2009年、北朝鮮による長距離弾道ミサイルの発射や、2回目の核実験など朝鮮半島の南北の緊張が高まった当時、韓国側は北朝鮮の核兵器とミサイル関連情報の入手に迫られた。趙少佐はそのために中国入りしたとみられる。
同紙によると、趙少佐は中国軍部の将領(大佐)と瀋陽で接触し、北朝鮮の核・ミサイル関連情報を交換している現場で拘束されたという。また、趙少佐と接触した中国軍部大佐が先に中国公安局に逮捕され、逆に公安局に利用され、韓国の軍情報を交換収集させられたという。
報道によると、韓中間の北朝鮮の関連情報協力体制は、今回の中国側の対応で打ち砕かれたという。また消息筋の話として、「情報活動を理由に敵対国でない国の現役将校を長期拘禁したことについて、韓国国内の関係者の間ではかなり反発があったようだ」と伝えている。
また、国のために海外で活動する軍情報要員を1年間も救出する対策を立てず、問題を隠した韓国政府へ国内から批判の声が上がった。
(翻訳編集・豊山)
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