中国当局に拘束されている王全璋弁護士の妻ら4人は17日、当局による王弁護士の長期拘束に抗議して、頭を丸めた。
4人は、2015年中国当局による一斉人権弁護士拘束、いわゆる「709事件」で拘束された王全璋弁護士の妻・李文足さん、李和平弁護士の妻・王峭嶺さん、謝燕益弁護士の妻・原珊珊さんと人権活動家の翟岩民氏の妻・劉二敏さん。
4人は順次、バリカンで頭髪を丸刈りにした後、同日午後2時に北京の最高人民法院(最高裁)の前で31回目となる抗議活動を行った。「無髪(ウーファー)はいいが、無法(ウーファー)はダメ」と叫んだ。中国語では無法と無髪が同音語。
李文足さんと王峭嶺さんは17日、ツイッターで天津市第二中級法院(地裁)が王弁護士の裁判を今まで22カ月間放置したことに触れ、「違法だ」と批判した。
北京に住む人権活動家の野靖環氏は大紀元に対して、約14社の海外メディアが現場に駆け付けたと話した。最高裁前での抗議活動にも海外メディアが随行したという。
中国当局は、王全璋弁護士を除き、拘束した人権弁護士の大半を釈放した。12月10日、世界16の弁護士団体が中国当局に対して王弁護士の釈放を求める書簡で、「709事件で、王全璋弁護士は唯一裁判を受けておらず、釈放もされていない」と指摘した。
天津市警察当局は2016年1月8日、「国家転覆罪」の疑いで王弁護士を逮捕した。17年2月14日、当局は「国家転覆罪」として、天津市第二中級法院に王弁護士を起訴したにもかかわらず、審理が行われていない。
17日以降、米国、香港、台湾など各地で李文足さんらへの応援活動が展開されてきた。
米カリフォルニア州サンフランシスコ市に住む中国人人権活動家らは17日、李さんらと同じく丸刈りにした。ツイッターでは、その様子の写真が投稿された。
18日、香港大律師(弁護士)公会はウェブサイト上で声明を発表し、長期拘束されている王弁護士の早期解放を求めた。
「台湾人権促進会」元会長の邱晃泉弁護士は大紀元に対して、「弁護士の長期間拘禁は、法治国家の原則に完全に背いている」と非難した。李文足さんら4人の行動は「とても勇敢だ」と称賛した。
(翻訳編集・張哲)
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