中国国家統計局は9日、10月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比3.8%上昇したと発表した。2012年1月以来、7年ぶりの高水準となった。来年1月、中国のCPI指数は5%台に上昇するとの見方が出ている。
10月のCPI上昇率は9月から0.8%拡大した。最大の理由はアフリカ豚コレラのまん延による豚肉価格の急騰だ。
国家統計局の統計では、10月の豚肉価格は前年同月比101.3%上昇、CPI指数を2.43%押し上げた。また、豚肉の不足で牛肉や羊肉などの需要が拡大し、畜肉類商品価格も同66.8%上がった。食品価格全体は同15.5%上昇。
中国のCPI指数は2カ月連続で3%以上推移している。
ブルームバーグ10日付によると、米金融大手シティグループや英金融会社のバークレイズのアナリストは来年1月、中国のCPI指数は5%台に達すると予測している。
来年1月の旧正月中、豚肉への需要は高まるとみられる。シティグループの報告書は、「豚肉の需給不均衡が一段と深刻になる」とし、豚肉価格のさらなる高騰による中国のCPI指数が過去最高水準の5%台まで上がるとの見通しを示した。1月を過ぎてから、CPI指数は5%台から少しずつ下がるという。
いっぽう、国家統計局は9日、10月の生産者物価指数(PPI)が前年同月比1.6%低下したと公表した。2015年7月以来、最大の下げ幅となった。9月の下げ幅は1.2%だった。4カ月連続のマイナス。中国製造業のデフレが深刻化している。
(編集・張哲)
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