現在、世界中に蔓延しているウイルスの名称は、「新型コロナウイルス」「COVID-19」「新型肺炎」などさまざまである。病気の名称は発生地にちなむことが多いため、「武漢肺炎」と呼ばれることもある。
大紀元グループは、「中共ウイルス」と呼ぶことを再び提案したい。
19日の評論「中共ウイルスと呼ぶべき理由」で述べたように、今回のパンデミックは中国政府の怠慢が招いた災禍である。武漢市当局は昨年12月初めの時点で肺炎が流行っていることを掴んでいたにも関わらず、その情報を6週間も隠ぺいした。未知のウイルスについて早期に警鐘を鳴らした医師たちを拘束し、「デマを流した」として訓戒処分を与えた。
1月23日、武漢市が都市封鎖を発表したが、その時点ですでに500万人以上が武漢市を離れていた。時はちょうど旧正月であり、武漢市民は中国全土と世界各地へ散らばった。現在、ウイルスは184の国と地域に広がり、世界保健機関(WHO)の報告によれば、30日時点での死者数は3万6000人以上に上る。
中国政府は「新規の感染者は少数」としているが、われわれは、このウイルスが再び中国で静かに広がっているとみている。大紀元が入手した内部文書や動画、また武漢市民の証言から、当局が感染者数を改ざんしていること、実際の死亡者数は当局発表より遥かに多いことを確信している。
われわれは、「中共ウイルス」と呼び、被害者と加害者を区別する必要がある。トランプ大統領は「中国ウイルス」と言及したが、それでは誰が加害者なのかが分からない。武漢を始めとする中国本土の中国人たちは、中国共産党の独裁的で傲慢かつ無能な対応のために、ウイルスの犠牲になった被害者である。
中国共産党は危機に直面しながらも、必死に嘘をつき、自分たちのシナリオ通りに万能の政府を演じている。お決まりのスローガンは、「中国共産党は素晴らしく、常に正しい」。P4武漢ウイルス研究所からウイルスが漏洩した可能性を指摘する論文が発表されると、中国政府は米軍起源説を主張し、アメリカへの責任転嫁を図った。患者0号(最初の感染者)の特定が伝染病の解明には欠かせないはずだが、中国はアメリカによる独立調査団の入国を拒否している。中国・WHO合同調査チームが武漢を訪ねたが、彼らは中国政府がお膳立てした場所を見学し、中国側が用意したデータを持ち帰っただけである。
また、「中共ウイルス」という名称は、中国共産党の危険性を世界に警告する意味合いもある。中国共産党と密接な関係を持つ国と地域は、ウイルスで破壊的なダメージを受けているからだ。
イタリアは昨年3月、同盟国の反対を押し切って、中国当局と巨大経済圏構想「一帯一路」に関する覚書を締結した。イランは、中国共産党にとって中東地域における最も重要な「戦略的パートナー」である。全米で最も感染者の多いニューヨーク州は、2016年頃から対中関係を強化し、当時の副知事は、「中国の省と米ニューヨーク州の貿易投資協力に関する連携チーム」を設置した。2019年、ニューヨーク州上院は、中国との友好関係の記念日として、10月1日を「中国デー」、10月第1週を「華人伝統週間」とする決議を採択した。10月1日は、中国共産党が政権を樹立した記念日である。
一方、台湾と香港は中国との往来が多いにも関わらず、感染者数が少ない。香港は昨年の民主化デモで、はっきりと中国共産党を拒絶した。台湾は今年1月に行われた選挙で反中国を掲げる民進党の圧勝により、中国共産党と決別する意思を示した。
最後に、われわれが「中共ウイルス」と呼ぶ理由は、ウイルスの根源が悪魔であることを人々に知らせるためである。これは共産主義のウイルスであり、われわれは、それを消滅させる特効薬をここに提示する。それは、中国共産党を世界から取り除くことである。
(翻訳編集・郭丹丹)
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