中国当局は、指導者への批判を取り締まるための「文字の獄」を拡大している。習近平国家主席に続き、胡春華副首相の名前も、使用禁止用語の対象となったことがわかった。
ネット上でこのほど、国家知的財産権局が発表した1通の商標登録申請却下通知書が投稿された。この通知では、同局は、春華有限公司という企業が2020年6月29日に提出した商標登録申請を退けた。「同企業のエンブレムには『春華』という文字が入っている。『胡春華』は中国共産党第19回中央政治局委員であり、国務院副首相で党指導部のメンバーである。これ(春華)を商標に登録すれば、社会的に良くない影響をもたらすため、商標として使ってはならない」と理由を挙げた。
中国人は、子どもに名前を付ける時によく「春華」を使う。一部のネットユーザーは、中国当局が強制的にこの二文字を胡春華副首相と結び付けたことに対して、「これから子どもの名前を考える時は、気を付けないといけない」と不満の声を上げた。
当局は、習近平氏を婉曲的に批判しているとして、漢字の「翠」をネット検閲の対象にした。このため、中国のソーシャルゲーム開発企業は2月、日本発のスマートフォンゲーム、あんさんぶるスターズ!!(中国語は偶像夢幻祭2)の主人公「高峯翠」を「高峯Midori」との表記に変更した。
漢字の翠は习+习+卒で構成される。习は習の簡体字である。中国語の卒は死ぬという意味がある。このため、翠は習近平氏が2回死ぬと連想できるからだ。
大紀元が2020年7月に入手した中国ネット検閲当局の内部文書によれば、習近平氏に関係するネット検閲対象のワードの数は、3万5476に上る。
(翻訳編集・張哲)
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