[ハノイ 25日 ロイター] – ベトナムを訪問中のハリス米副大統領は25日、中国に対する圧力を拡大し、南シナ海における「いじめ行為に対抗」する必要があるとの認識を示した。
ハリス氏は前日、訪問先のシンガポールで演説し、中国が南シナ海で「威圧」と「脅迫」を続けていると指摘。これを受け、中国国営メディアは25日、ハリス氏が中国と東南アジア諸国の分断を目指していると批判していた。
ハリス氏はベトナムのグエン・スアン・フック国家主席との会談で「中国が国連海洋法条約を順守するよう圧力を強める方法を見つけ、中国のいじめ行為や過剰な海洋権益の主張に対抗する必要がある」と強調した。
中国、ベトナム、ブルネイ、マレーシア、フィリピン、台湾は南シナ海でそれぞれ領有権を唱えている。
ハリス氏は、ベトナム政府の高官らと会談。海洋安全保障の強化や米海軍艦船のベトナム寄港拡大など、複数の重要分野で支援を申し出た。
前日はハノイでハバナ症候群との関連が疑われる「原因不明の健康事案」が検知されたため、ハリス氏の到着が予定より遅れた。
到着が遅れる中、ベトナムのファム・ミン・チン首相は中国の駐ベトナム大使と会談。チン首相は大使に対し、ベトナムは外交政策で特定の国の肩を持つことはないと述べた。中国の大使は、新型コロナウイルスワクチン200万回分の寄付を約束した。同会談の予定は事前に公表されていなかった。
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