[ロンドン 26日 ロイター] – アフガニスタンでは、今月末の米軍の撤収期限が近づく中、西側諸国の退避活動に新たな障害が台頭している。英国のヒーピー国防担当閣外相は26日、アフガニスタンのカブール空港に集まった人に対し過激派組織「イスラム国」(IS)が自爆攻撃を計画しているという「非常に信頼性の高い」情報が存在すると明らかにした。
カブールの米大使館は25日夜、、具体的な内容は示さず「安全上の脅威」があるとして、米国民らに空港に行かないよう勧告、すでに空港ゲートに来ている人々にはただちにその場を離れるよう指示。英外務省も、空港に向かわないよう勧告した。
オーストラリアもカブール空港から離れるよう勧告、ベルギーは攻撃の危険性があるとして退避活動を終わらせた。オランダ政府は、退避資格のある人を一部残したまま、26日で退避便の運航を終了する見通しを示した。
カブールにいる西側外交官によると、各国の警告にもかかわらず空港ゲートの外は再び人々でごった返している。
アフガンでは、IS系の過激派組織「イスラム国コラサン」(ISIS-K)がタリバンと敵対している。タリバン兵はカブール空港周辺を警備している。タリバン幹部は「われわれの兵士もカブール空港で命の危険にさらされ、ISのグループからの脅威に直面している」と述べた。
ヒーピー英国防担当閣外相はBBCラジオに対し、ISによる自爆攻撃の可能性を示す情報は「より確実性を増した」ことを確認した。
「攻撃が迫っているという非常に信頼性の高い情報がある。そのため外務省の勧告は昨夜変更され、カブール空港に向かうのをやめ、安全な場所に移動してさらなる指示を待つよう要請した」と説明した。
その後、脅威は確実で差し迫っており、致命的なものだと強調した。
英国はこれまでに1万2000人以上をアフガンから避難させた。
ヒーピー氏は英市民や二重国籍者など約400人が国内に残っているが、治安状況が悪化しており全員を脱出させることはできない可能性があると語った。
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