プロパガンダを毎日12時間放送…中共、米ラジオ局に約5億円投資

2021/12/22 更新: 2021/12/22

中国共産党による対米宣伝工作が再び明らかになった。中国当局はワシントンのラジオ局「WCRW」を通じて、中国中央電視台(CCTV)の国際放送部門・中国国際電視台(CGTN)のプロパガンダ放送を毎日12時間流していることが司法省の開示情報でわかった。

WCRWの親会社ポトマックメディアと中国共産党中央宣伝部の監督下にある中国中央電視台の間で結ばれた契約書によれば、2019年7月から2021年8月まで中国側が440万ドルを支払い、CGTNのコンテンツなどをWCRWで放送していた。

さらに、WCRWが許可なしにCGTNの放送内容を変更したり、広告を挿入したりすることを禁じる内容が盛り込まれている。ポトマックメディアは視聴者からのフィードバックや「国際機関からの評価」を含む報告書を、四半期ごとに中国側に提出することが義務付けられている。

WCRWのウェブサイトによると、同社は1992年以来、中国国営放送の中国国際放送局(CRI)の放送もしているという。

司法省は2019年2月、CGTNを外国代理人に登録した。

中国共産党は長年にわたり党を賛美する宣伝工作を展開してきた。中国共産党傘下の英字新聞「チャイナ・デイリー」は今年上半期、フォーリン・ポリシー誌やフィナンシャル・ タイムズ紙など欧米の大手メディアに数百万ドルの広告費を投じて、党のアジェンダを推進してきた。

北京冬季五輪の宣伝に向けて、中国領事館がニュージャージー州の仲介会社を通じてソーシャルメディアのインフルエンサー数十人を雇用する契約を結んでいることも別の開示文書で明らかになった。

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これに対抗する形で英政府は2月、「中国共産党が番組の最終的な編集権を握っており、英国の法律の規定に反する」と判断しCGTNの放送免許を取り消した。さらに、強要された疑いのある「自白」を放送したとして、CGTNに対し27万3000ドルの罰金を科した。

米国をはじめ国際関係担当。