天津、中国初のオミクロン株確認 買い占めで混乱

2022/01/11 更新: 2022/01/11

天津市では9日、中国で初となる新型コロナウイルス(中共ウイルス)のオミクロン株への感染者が確認された。同日から人口1400万人の市民全員を対象とするPCR検査が実施されている。北京冬季五輪の開催まで1か月を切るなか、中国政府は感染拡大に神経を尖らせている。

天津市は感染者が出ている地域を封鎖し、必要時以外は同市から出ることを禁止した。隣接する北京行きの高速鉄道のチケット販売もすべて中止した。

天津から北京までは、高速鉄道で30分ほどの距離だ。中国政府のデータによれば、毎日約4万人が天津-北京間を移動しているという。

北京市は天津に住居を構える公務員に対して、在宅勤務を命じている。

2月4日に開幕する北京冬季五輪に向けて、当局は感染予防のために厳戒態勢を敷いた。五輪参加者ほぼ全員にワクチン接種か21日間の隔離を義務付けたほか、五輪関係者と外部との接触を遮断する「バブル方式」を採用している。

中国は現在、ゼロコロナ対策を講じ、わずかな感染者でも確認されれば、都市封鎖に踏み切る。11日に40人の新規感染者が確認された天津では、突如の都市封鎖に備え、市民による買い占めが起きている。

インターネット上に出回ったある動画では、スーパーに殺到する市民に警察が「国を信じてください」と来店の自粛を呼びかけているが、誰も従っていない。

ある市民は独国営放送ドイチェ・ベレに対して、「都市封鎖はウイルスよりも恐ろしいからだ」と話した。

大紀元日本 STAFF
関連特集: 社会問題