韓国次期大統領の尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏は3月21日、ソウルの引き継ぎ委員会事務室で6つの主要経済団体の代表らと会談した。尹氏は韓国経済について「政府主導から民間主導へ変わらなければならない」と市場経済を推進していく考えを示した。
尹氏は会談で企業を中心とする成長のための規制改革などについて議論。各団体長は、文在寅政権の企業規制の緩和と労働法改正などについても意見を交わした。
尹氏は新政権の経済政策について「市場経済への信頼を強く持っている」と企業の規制緩和に取り組む意向を示した。
企業と政府の関係について尹氏は「政府は土台を作って後方支援し、企業が先頭に立って雇用を創出しながら投資する」と述べ、新政府は企業中心の経済策に取り組むと力説した。
経済団体代表らは、企業活動規制、労働災害に関連する法律の改正などを提言した。
ソン・ギョンシク韓国経営者総協会会長(韓国CJグループ会長)は「韓国の企業規制は企業活動の大きな足かせ」、「投資活性化と新産業参入障壁をなくすために規制改革が急がれる」と強調した。 また、ホ・チャンス全国経済人連合会会長(韓国GSグループ会長)は「企業が創意、革新のDNAを思う存分発揮できるよう」、規制緩和は必要だと述べた。
チェ・テウォン大韓商工会議所会会長(韓国SKグループ会長)は「民間主導の成長を実現するには、投資、労働に現場要素を活かし政策を立てなければならない」と述べ、特に半導体、バッテリー、バイオ産業などの戦略産業育成に支援を増やすべきだと強調した。
労働災害が起きた場合、該当企業の経営陣に対し重大な責任を課す労働災害に関する法律(重大災害処罰法)について緩和を求める声が上がった。 ソン氏は同法について「現状に合わせて修正し、予防策を大幅に強化しなければならない」と付け加えた。ホ氏も「安全は重要だが、企業家を潜在的な犯罪者として扱う法律には修正が必要だ」と改善を求めた。
会談が終わるころ、尹氏は「所得資産の格差など両極化が深化し、労働市場の二重構造固着化を克服することができる道は、国家のダイナミックな革新成長を通じた経済再跳躍」だと力説した。また、持続可能な成長は「経済的自由と平等の調和」を成すことから始まるとし、「今後徐々に非常識的な部分を正常化していく」と述べた。
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