米下院情報特別委員会の共和党議員は14日、新型コロナウイルスが中国の生物兵器研究プログラムに関連する可能性があるとする報告書を発表した。米国家情報長官室が昨年提出した新型コロナの生物兵器説を否定する報告書を真っ向から否定する内容となる。
新型コロナの起源に関する報告書は公開および非公開資料を調査したところ、「新型コロナウイルスが中国の生物兵器研究プログラムと結びつき、武漢ウイルス研究所から誤って流出した可能性がある」と結論づけた。ただし、「中国軍が意図的に流出したと示唆するものはない」と付け加えた。
報告書はさらに、国家情報長官室が機密解除文書で公表すべく内容を適切に扱うことができなかったと指摘し「重要な問題に対する国民の理解がゆがめられた可能性が高い」と述べた。
国家情報長官室は2021年10月に公表した報告書の中で「新型コロナウイルスは生物兵器として開発されたものではない」と断言した。新型コロナが生物兵器説と唱える者は、「中国武漢市のウイルス研究所に直接アクセスを持っていない」ほか、不正確な情報を拡散している可能性もあると主張していた。
報告書はほかに、国家情報長官室が「利益相反の可能性がある」外部専門家からの情報に基づいて、「新型コロナが中国の生物兵器プログラムに関連している可能性を軽視した」と主張。情報機関が「どの専門家に助言を求めたかについて、委員会と透明性を保つことを拒否している」と付け加えた。
最終報告書は来年初頭に完成する予定で、共和党は委員会の機密報告書で言及された情報の機密解除を行うべきだと呼びかけている。
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