【爆発】
中国語の「爆発(バオファ)」が、特殊な意味合いで使われている。
中国製ワクチンの効力は、もとより乏しいものであった。中国の医師はそれを知っており、可能ならば外国製ワクチン(それが安全とは限らないが)を接種したかったが、その希望はかなわなかった。医師たちは、やむなく中国製ワクチンを打って「戦場」に出た。
その結果、ワクチンの効力を突破するアウトブレイクが多発し、医師や看護師をふくむ院内感染が各処で起きた。これを「爆発」と呼んでいる。
小欄も、状況の変化に応じて認識を改めていく必要を感じている。12月7日、中共が清零(ゼロコロナ)政策を緩和したことは間違いない。しかし「市民の行動が自由になり、それによって感染が急速に拡大した」というのは認識不足だった。
緩和以前に、中共の清零政策は破綻していたのである。
清零政策中は、各部署がゼロと報告するために死亡者の病名を変えるなどの隠蔽が常態化していた。この度の規制緩和は隠しきれなくなった結果であり、白紙革命に押されて中共が譲歩したわけではない。
1950年代の終盤。毛沢東の命令による「大躍進政策」は数千万の餓死者を出した。
これも実は、食糧が全くなかったわけではない。「わが生産大隊は、これだけ増産に成功しました」と報告していたため、農民が大量に餓死しても、政府へ上納する穀物を減らすことができなかったのだ。今にも通じる、中共の恐怖政治が生んだ隠蔽体質である。
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