中国各地で「A型インフルエンザ」感染爆発 「本当は新型コロナではないか?」と疑う民衆が多数

2023/03/13 更新: 2023/05/26

中国各地で過去1ヵ月の間に、政府が「A型インフルエンザ」とする発熱性の感染症が猛威を振るっている。北京、上海をはじめ、各地の病院の発熱外来は感染患者で大混雑し、診療待ちの人々が長蛇の列を作っている。

子供を襲う40度の高熱 病院は大混雑

感染により肺が重度の炎症を起こす「白肺」など重症化するケースもあり、死亡者も相次ぎ出ている。民衆のなかには「本当にインフルエンザなのか?」「新型コロナではないか?」と疑う声も多い。

中国メディアによると、浙江省杭州市の児童病院(小児科病院)の発熱外来では5日、2000人近い患者を診察したと報じた。この数は、例年のインフルエンザ流行時の4~5倍に相当するという。

また、同省の他の児童病院も同じ状況で、浙江大学医学院付属小児病院では3月6日の一日だけで約4000人の患者を診察しており、うち半数が「A型インフルエンザ」だという。なかには「A型インフルエンザ」の感染によって肺が重度の炎症を起こす「白肺」となり、集中治療室(ICU)に入った9歳の児童もいると報じた。

今回の感染の波は児童に限らず、成人の感染も少なくないという。

陝西省西安市では今月9日、「必要があれば再度ロックダウンするかもしれない」とする緊急の計画が発表され、ゼロコロナ政策の記憶が生々しい市民は、一時パニックに陥った。

PCR検査せずに、なぜコロナでないと分かるのか?

上海市民の胡さんはNTD新唐人テレビ(11日付報道)の取材に対し、次のように明かした。

「少し前には浙江省で、今はこの上海で高熱や下痢などの症状に苦しむ子供が非常に多い。私の隣家の子供もそれだ。政府は新型コロナではないと言っているが、子供たちのほとんどがワクチン接種済なので、かえってワクチン接種が原因ではないかと疑う人も多い」

中国製の不活性化ワクチンは感染予防効果および発症予防効果が明らかに低いことは、すでに世界中で知られており、中国の疾病対策当局も2021年4月にはこのことを認めている。

各地での「A型インフルエンザ」感染爆発の事態をめぐり、SNSなどでは「PCR検査もしないで、新型コロナじゃないとなぜ分かる?」と疑問を呈する声が上がっている。

また「政府が再び隠蔽しているのだ」「本当は新型コロナなんだろう。ただ呼び名を変えただけ」といった政府不信のコメントも多くみられる。

(動画説明の邦訳:3月7日、上海児童医院が「陥落」。「A型インフルエンザ」による高熱は「ウイルス+ワクチン」のダブル災難)

(動画説明の邦訳:3月10日 河北省石家荘市、受付の順番を待つ患者の行列。なかには地べたに寝床を作って順番待ちする人もいる)

(動画説明の邦訳:3月11日撮影動画。遼寧省瀋陽の中国医科大学第一医院にて。廊下にまで並べられた病床。A型インフルエンザが猛威を振るう)

(動画説明の邦訳:3月12日朝、天津の児童医院(天津儿童医院)外に並ぶ車の列は交差点にまで達した。ここ数日、同じ状態が続いている)

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
鳥飼聡
二松学舎大院博士課程修了(文学修士)。高校教師などを経て、エポックタイムズ入社。中国の文化、歴史、社会関係の記事を中心に執筆・編集しています。
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