[6日 ロイター] – 米連邦議員の与野党の一部がバイデン政権に対し、中国で広く使われている自由に利用可能な半導体技術「リスクファイブ」の米企業による利用を制限するように要求している。国家安全保障を理由としており、米中が火花を散らすハイテク分野での新たな争点に浮上している。
制限を求めているのはともに共和党所属で下院の委員長を務めるマイク・ギャラガー、マイケル・マッコール両議員、共和党のマルコ・ルビオ上院議員、民主党のマーク・ワーナー上院議員ら。議員らは、半導体産業を発展させるためにオープンな協業に取り組む米国の企業文化を中国政府が悪用し、半導体での米国の優位性を損ない、中国の軍事力を発展させるのに加担しかねないとの懸念を表明した。
中国に関する下院特別委員会の委員長を務めるギャラガー氏はロイターに寄せた声明で「いかなる米国人または企業も、中国と関わる前に輸出許可を受ける必要がある」と訴えた。
下院外交委員会委員長のマッコール氏はロイターに「中国共産党はリスクファイブを悪用し、半導体設計に必要な知的財産の米国支配を回避しようと目論んでいる。米国人は、米国の輸出管理法を損なうような中国の技術移転戦略を支援すべきではない」との声明を出した。
マッコール氏は、輸出管理規制を監督する米商務省産業安全保障局の行動を望んでおり、それが実現しない場合は法案を提出すると述べた。
商務省の広報担当者は「技術の状況と脅威についての検証を続けており、国家安全保障と中枢技術の保護のために輸出管理政策をどのように適用するのが最善なのかの検討を続けている」とコメントした。
オープンソース技術のリスクファイブは、スマートフォンに使う半導体から人工知能(AI)用の高度なプロセッサーまであらゆるものの重要な構成要素として使うことができる。英半導体・ソフトウェア設計大手アーム・ホールディングスが高価格で提供している独自技術と競合している。
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