中国の国営メディアは李克強前首相は27日、上海で心臓発作で亡くなったと発表し、大きな疑念を引き起こした。
今年8月30日に撮影した動画を見ると、李克強氏が敦煌の莫高窟を訪れた際、とても健康に見える。
X上で、ネットユーザーは李氏の死に驚きと疑念を示している。
「李克強の急死は少し驚いた。最も印象に残ったのは、彼が世界に『宇宙最強の国』である中国の6億人が月平均収入がわずか1千元(約2万円)であるという真実を知らせたことだ」とコメントした。
「退職時に『人在做、天在看(自分の振る舞いは周りの人に見られていなくても、神様が見てくれる。悪事を働いたら必ず報いがある)』と発言した李克強氏が亡くなったのは驚きだ。96歳で亡くなった江沢民や91歳で亡くなった鄧小平と比べると、68歳は非常に若い。首相として退職した後、李氏がこんなに早く亡くなるはずがない。考えられる理由は、彼は中国共産党(中共)に見捨てられ、この制度の犠牲者となったのだ」。
多くのネットユーザーは疑念を呈している。
「あまりにも怪しい。退任した途端に死亡するなんて、まるで政治報復を受けたかのようだ。彼(習近平氏)はもはや潜在的な脅威を容認せず、実権を持たない官僚でさえも棘だとみなしているのか。李克強氏が病死したとは思えない」
「びっくりした。李克強氏が殺害された!」
「李克強氏が急に心臓病の発作で亡くなった。『心臓病を引き起こさせられた』と疑わざるを得ない」
李克強氏は首相在任中、「中国では6億人が月収1千元以下」と発言し「中国は全面的に貧困を脱した」と宣言する習近平氏との意見の相違が浮き彫りになった。
中共の第20回党大会で、習近平氏の腹心らが大きく昇進した。団派(共産主義青年団の幹部出身者を中心に構成される派閥)」は大きな打撃を受けた。
当時の首相、李克強氏や中国人民政治協商会議主席の汪洋氏は常務委員の職を解かれ、胡春華副首相は政治局入りを果たせなかった。
また元主席胡錦濤氏は、第20回大会の閉幕式中に退席させられた。李克強氏と汪洋氏は今年3月に正式に引退し、胡春華氏は中国人民政治協商会議副主席の役職についた。
今年3月5日、李克強氏は北京人民大会堂で最後の政府活動報告を読み上げた。ネット上で拡散している動画では、会議が終わった後、習近平氏は10年間共に仕事をしてきた李克強氏とわずか1、2秒間握手しただけで、すぐに歩き去った。そして、李克強氏の隣にいた汪洋氏は、習近平氏が近づいてくると同時に、すぐにそっぽを向いた。
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