またも体育館の屋根が崩落 当局は「雪のせいだ」と言うが?=中国 河南

2024/02/05 更新: 2024/02/05

今月3日、河南省信陽市にある工事中の体育館の屋根が崩落する事故が起きた。事故当時、体育館の工事は行われていなかったため、死傷者はいないという。

崩落の原因について、現地政府は「積雪によるものだ」と主張。事故のあった日、同省では、確かに大雪の警報が出されていた。しかし積雪で「体育館の屋根が崩落する」ものか?

また、事故現場の画像を見ても、雪は降っていたが、大量に積もっていたわけではない。

ネット上では「雪のおかげで、おから工事が暴露された。おかげで多くの人命が失われずに済んだ」といった、皮肉交じりで「手抜き工事」を疑う声が広がっている。

(崩落現場の様子。つぶれた体育館の屋根に雪はあるが、大量に積もっているわけではない。地上に立つ人の足元を見ても、積雪は少ないはずだ)

手抜き工事で相次ぐ「チチハルの悲劇」

昨年7月、黒竜江省チチハル市の中学校でも体育館の屋根が崩落する事故が起きている。崩落時に体育館内で練習をしていた女子バレーボール部の生徒や教員が下敷きになり、11人が死亡した。

多くの中学生が犠牲となったこの事故では、民間では「おから工事(手抜き工事)」の疑惑が噴出するとともに、地元当局に対する責任追及の声が高まった。

昨年11月、黒竜江省ジャムス市(佳木斯市)樺南県にあるスポーツクラブの体育館でも、屋根が抜け落ちる崩落事故が起きた。この事故により、3人が下敷きになり死亡している。

崩落の原因については当局は「積雪と関係がある」と主張しているが、民間からはやはり「手抜き工事疑惑」が噴出した。同体育館は崩落の3年前に行われた安全検査に「合格」している。

体育館の屋根ばかりではない。手抜き工事が引き起こす崩落の悲劇は、なんと結婚式の会場でも起きている。

昨年のクリスマスの日(25日)河南省三門峡市にあるホテルの宴会場で、天井が突然崩落する大事故が起きた。この時、宴会場では、当日おこなわれる結婚式の準備をしていた最中だった。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
鳥飼聡
二松学舎大院博士課程修了(文学修士)。高校教師などを経て、エポックタイムズ入社。中国の文化、歴史、社会関係の記事を中心に執筆・編集しています。
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