2月12日、フィジー共和国の首都スバを訪問中の上川陽子外務大臣は、ラス・クン・ナウル共和国外務・貿易副大臣との会談を行った。
上川大臣は、前大統領として日・ナウルの「キズナ」を重視されたクン外務副大臣にお会いすることができ嬉しく思うとし、太平洋で結ばれた長年の友人である両国の「キズナ」を一層強化していきたいと述べた。クン副大臣は同感であり、引き続きナウルは日本の親密な友人であり続けると発言した。
上川大臣は、日本がナウルおよび地域全体の持続可能で強靭な成長を引き続き力強く支援する意向だと表明し、昨年6月に署名した東部ミクロネシア海底ケーブル事業を着実に実施していると述べた。これに対し、クン外務副大臣は長年にわたる協力について、日本政府・国民に対する謝意を表した。
ALPS(放射性物質を含む水を浄化した)処理水の海洋放出に関し、上川大臣は昨年12月に福島を訪れ、海洋放出の安全性を自らの目で確認したことに触れ、IAEA(国際原子力機関)と連携しつつ、今後も高い透明性を持って説明を行っていく意向を示した。クン副大臣は、日本の透明性ある継続的説明を評価した。
上川大臣から、世界が歴史の転換点にある中、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化し、人間の尊厳が守られる世界を確保していく必要があると述べた。また、太平洋島嶼国地域を巡る状況変化を踏まえつつ、各国のニーズに寄り添いながら、太平洋島嶼国との協力を強めていくことの重要性を強調した。両者は、地域情勢についても率直な意見交換を行った。
両者は、本年開催予定の「太平洋・島サミット(PALM)10」に向け、両国の間で築かれた「キズナ」を一層強化していくことで一致した。
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