1日午後2時30分頃、中国湖北省武漢市の地下鉄建設現場で、道路の陥没が発生した。
現地の地下鉄会社によると、路面崩落による死傷者はおらず、車両被害もないという。
事故の後、現地の政府関係者を取材した他省メディアの記者が、「脅し」ともとれる言葉を投げかけられたことがわかった。
「深セン報業集団」傘下の「讀特新聞」の記者は、武漢の政府関係者からこう告げられた。
「この件を自由に報道できるとでも思っているのか?」
「こういうことは、あなたの一存で報道できるものではないだろう」
「深セン報業(集団)だろう、深センがなぜ武漢のことを報じるんだ」
深センの記者への「報道するな」という「脅し」ともとれる、この現地政府関係者の発言はネット上で物議を醸した。
「なぜ報道できないのか? 」
「メディアに活動範囲の条件があったのか」
「何を恐れているのか?」
(武漢市の路面崩落現場の様子)
世界最大のジャーナリストの監獄
中国駐在の特派員で作る「中国外国人記者クラブ(FCCC)」は「中国における報道の自由に関する2023年」の年次報告書のなかで、8割の記者が中国当局から取材妨害や嫌がらせ、監視、暴力を受けたと指摘。
外国人記者ですらこのような厳しい取材環境に置かれていることから、中国人記者の場合は当局からの弾圧がもっと深刻と推察できる。
国際NGO「国境なき記者団」が昨年5月発表した「報道の自由度ランキング」で、180の国と地域のうち、最下位は北朝鮮、ワースト2位は中国だった。
100人以上のジャーナリストが拘束されるなど、中国は「世界最大のジャーナリストの監獄」とも言われている。
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