社会問題 中国に存在する医療現場の「チップ現象」

中国では医師が手術室外で患者家族に「チップ」要求 それも「現金払い!」

2024/10/14 更新: 2024/10/14

中国に存在する医療現場の乱れた「チップ現象」について、中国メディア「極目新聞」が取り上げた。

報道によると、四川省広元市に住む男性の母親は、地元の病院(四川省広元市中医院)に入院し、手術室に入った直後、医師から3千元(約6万円)のチップの支払いを求められたという。そのチップは「専門家への費用」という実に聞こえの良い名で呼ばれており、それも現金払いしか受け付けないという。

男性がこっそり撮影したその「チップ渡し」の現場には、(チップの)現金の束を数えた後、服のポケットに入れる医療関係者の姿があった。

男性の母親の入院でかかった治療費は、合計で4万元(約84万円)余りだが、病院が出す請求書には入院時間と退院時間、合計医療費などについては記されていたが、手術費の欄は空白だった。当然ながら、チップの「3千元」は正規書類には載らなかった。

男性によると、「医師が言うには、『あなたたちは病院に知人がいるから3千元(約6万円)で済むけど、知人がいなければ4千元(約8万円)だ』と言っていた」という。

「家族が手術台に横たわっている、そのタイミングで金求められて、断れるわけないだろう」と男性は怒る。

中国メディアの取材に対し、病院側は「何かの誤解だ、いま調査中」とだけ回答。

関連トピックスには、「医師がチップを取るのはどこにでもある現象であり、暗黙の了解」

「特に小さな町では医師も看護師もどちらもにチップ渡さないといけない」

「チップ渡さないと何されるかわからない、怖いから渡すんだ」といった声が多く寄せられている。

なかには、「帝王切開を控えた私に対し、執刀医は『チップよこせ』と暗示してきた。チップ渡したら態度が打って変わってほんとうに良くなった。その当時は、そういうのよくわからなかったから、執刀医以外チップを渡していなかった。そのためか、麻酔医の態度は悪かった」という女性ユーザーからの体験談も。

 

(医師からチップを要求された患者家族による現場動画や事件説明)

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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