総務省はSNS上で有名人などになりすました偽広告が出回っていることを受け、21日にMeta、X、22日にGoogle、LINEヤフー、TikTokの合わせて5社にヒアリングを実施した。
警察庁の発表によると、2023年のSNS型投資詐欺の被害総額は約277億9千万円(2271件)にのぼる。
日本経済新聞によると2024年1月~6月の「SNS型投資詐欺」の被害額は506億3千万円となっている。前年同期比7倍で、1件あたりの平均被害額は1418万円となっている。また50代~70代の被害者が全体の約7割を占めている。
ヒアリングでは5社全てから、詐欺の手口や実態把握の取り組みを行っていると回答があったのに対し、捜査機関と能動的に情報交換を行っていると回答したのは2社(LINEヤフー、TikTok)で、把握した詐欺の手口・実態について概要を回答したのは3社(Google、LINEヤフー、Meta)であった。一方、手口や実態を定量的に分析して把握していると回答した社はなかった。
SNS投資詐欺はどのような手口で行われるのだろうか?千葉県は被害者の相談事例を公開している。以下が主な内容である。
「ネット広告で有名人による投資指南広告を見て、オンラインのグループに加入した。グループの参加者が儲かっていると聞いたり、有名な経済学者から電話で投資を勧められたりし、合計で2,500万円を投資した。6,000万円ほどにまで増額したので出金を申し出たところ断られ、騙されたことを知った。」
SNS投資詐欺の手口は非常に巧妙で、長期間にわたって被害者を騙し続けることで、被害額が高額になるケースが多くなっている。警視庁は、SNSでの不審な投資勧誘には十分注意するよう呼びかけている。
また総務省の村上大臣は19日の記者会見で、「情報通信技術・サービスが普及したことで生活の利便性が高まった一方、偽・誤情報が流通・拡散し、社会活動に大きな影響が生じている」と述べた。また、その上で「 今後、総務省において、インターネット上の偽・誤情報の対策について、表現の自由を十分配慮しながら丁寧に検討を進めていきたい」と回答した。
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