楊貴妃も愛したと言われる夏の果物ライチ。美容や健康に良さそうなイメージとは裏腹に、空腹時に大量に食べると血糖値が急降下し、最悪の場合は命に関わる危険性があると、専門家は注意を呼びかけている。
実際、中国では、ライチの食べ過ぎが命に関わる健康リスクを引き起こす事例が相次いだ。
福建省福州市では、15歳の少年が一度に約1キロのライチを食べた直後に意識を失い、緊急搬送される事態が発生。検査では血糖値が2.1mmol/L(正常値3.9~6.1mmol/L)まで下がっており、「ライチ病」と呼ばれる急性の低血糖症と診断された。幸い、点滴とブドウ糖投与で回復した。
また、同省アモイ市でも6歳の女児が空腹のまま十数個のライチを食べた後、脱力感や冷や汗の症状を訴え、「ライチ病」と診断された。
医師によれば、果糖を多く含んだライチを空腹時に大量摂取すると果糖は、すぐにはブドウ糖へ変換しない。ライチの刺激で膵臓からインスリンが過剰に分泌するため血糖が急降下する。重症化すれば意識喪失やけいれん、最悪の場合は死に至ることもあるという。
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